新喜劇タイムズ

吉本新喜劇についていろいろ考えるブログです。

東洋経済オンラインの記事から考える吉本新喜劇

ここしばらくスケジュールが慌ただしく、1ヶ月以上にわたって更新が滞ってしまいました。新記事を楽しみにしておりました皆様にはご迷惑をおかけしましたことをここにお詫びいたします。今後、順次更新していきますのでよろしくお願いします。

 

さて、6月13日に日本有数の出版社である東洋経済新報社が運営するサイト『東洋経済オンライン』において吉本新喜劇に関するこんな記事が掲載されました。

 

 

 

今回はこの記事の内容に着目しながら吉本新喜劇の未来について独自の視点で考えてみたいと思います。

 

 

 

 

東京における吉本新喜劇の人気

 

 吉本新喜劇は2013年ごろからのすっちー扮するすち子と借金取り役の吉田裕さんによる「乳首ドリル」の爆発的な人気を皮切りに、全国へ人気が拡大し現在もその動きは続いています。

 

また最近ではアメトーークなどのお笑い番組吉本新喜劇のメンバーが出演するケースも少しずつ増えてきており、テレビ業界と吉本興業吉本新喜劇の全国化に向けてプロモーションをかけている姿勢が伺えます。

 

 

こうした「乳首ドリル」の人気などによって本場大阪のなんばグランド花月(NGK)へ足を運ぶようになったという声も聞かれ、東京における吉本新喜劇の人気が徐々に拡大しているんだなあと肌身で感じます。

 

 

では東京で吉本新喜劇を見ることができる機会はどこにあるのでしょうか。

 

 一つ目は今回の記事でも取り上げられていたように吉本新喜劇が登場するイベントに直接足を運ぶことです。2017年現在東京で吉本新喜劇が見られるイベントとしてはこの『東京グランド花月』、毎年夏の時期に行われる『吉本新喜劇小籔座長東京公演』、そして不定期ではありますが辻本座長がルミネtheよしもとで行う『コントSP』のみです。

 

吉本新喜劇のファンの中には東京から大阪に行く場合、新幹線や飛行機のチケット代・宿泊費で費用がかさんでしまう為、泣く泣く行くのを諦めたとの声も聞かれます。そうした人たちにとっては大阪でやっている吉本新喜劇を見るのに絶好の機会といえるでしょう。また吉本新喜劇を知らない東京在住の方に足を運んでもらうことによって新たなファンを獲得、さらなる人気拡大に繋げる事が出来ます。

 

しかし、吉本新喜劇を観に行くとしてもチケット代は最高で6000円。財布のひもが依然としてきつい経済状況が続く中でそう簡単に手を出せるものではありません。でも何としても吉本新喜劇を見たいという東京在住のファンの方は多いのではないでしょうか。

 

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 二つ目はテレビ・インターネットで吉本新喜劇を視聴する方法です。

東京ではTOKYO MXテレビで毎週火曜日23:30~0:30によしもと新喜劇が放送されています。火曜日の深夜になるとツイッターのタイムラインにはよしもと新喜劇を見ていると言った内容のツイートが多数見受けられ、吉本新喜劇が東京でもかなり視聴されていることが伺えます。

 

深夜に放送ということもあり、驚かれる人もいるようですね。

一方インターネットでは民放公式テレビポータル『TVer』でパソコンやスマートフォンから視聴することが出来るようになっています。吉本新喜劇に関しては内容は1ヶ月前に放送されたものになりますが毎週土曜日の午後2時から1週間限定で配信されています。

 

 TVerであれば時間・場所を問わず視聴できるので東京を含めた大阪以外に住んでいる方にとっては便利なサービスといえるのではないでしょうか。

 

 

「笑いを取ることだけに特化する」ー”マンネリ”と言われても衰えない人気の秘密

 

 吉本新喜劇は1959年に「吉本ヴァラエティ」として旗揚げを行って以来、今日まで58年という長い歴史の中で人気を博してきました。

自分自身も今年の春に大阪に引っ越してからNGKには何回も足を運んでいますが、今回の記事にもあるように笑いをとることだけに専念する姿勢が吉本新喜劇の人気を形作ってきたんだと、この東洋経済オンラインの記事を読んで改めて思います。

 

同じ大阪にある松竹新喜劇吉本新喜劇とは異なり、分かりやすい筋書きの人情喜劇を売りにしていて、内容は現代劇から時代劇まで幅広いものとなっています*1。その中には教訓を含んだメッセージ性を帯びたものや、やや難解なストーリー展開がされているものもあるといいます。

 

吉本新喜劇はそうした要素を一切省いて、誰もが楽しく笑えるものにしてきたことが長い歴史の中で人気を博してきた理由の一つなのではないでしょうか。

 

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吉本興業/よしもと・クリエイティブエージェンシー

 

 吉本新喜劇は時折「マンネリだ」「つまらない」という意見も聞かれます。確かに一見すると同じストーリーやギャグが繰り返されているように見えますが、本当のことを言うと実はそうではありません。座長によって演出などのスタイルが大きく異なっているのです。独自に分析してみると以下の通りであるといえるでしょう。

 

内場勝則→必要最小限の演出、オーソドックスなストーリー展開

辻本茂雄→「シゲオ・茂造シリーズ」や「ローテーショントーク」などのキャラ、ダンスシーン、照明やセットの階段を使った演出

・すっちー→他座員との絡みを多くする、多様なメンバーの起用

・川畑泰史→全座長のうち唯一出囃子を持つ、音ネタ

小籔千豊→主役だが脇役の立ち位置を務める、長ゼリフの多用

 

 このように座長による演出の違いが吉本新喜劇における多様性を生み、新たなオリジナリティを確立し続けているのです。

 今回新たに座長に就任した酒井藍さんもこれから公演を重ねていくごとに自分のスタイルを築き上げることでしょう。

 

 

また、吉本新喜劇においてギャグはあくまで物語の一部であり”メイン”というわけではありません。これまで数々のギャグが誕生してきましたが、いずれのギャグも物語の中で披露されたものが次第に独立して単体になるというパターンを踏んできています。これから誕生するであろうギャグも同じ道を辿ることになると考えて良いでしょう。

 

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吉本興業/よしもとクリエイティブ・エージェンシー

 

 

テレビ出演が影響?

 

 ではなぜ、吉本新喜劇が「マンネリだ」とか「ワンパターンである」と感じるのでしょうか。

 

ここ最近の新喜劇メンバーにおけるテレビ出演の動きを見ていると、すっちーを筆頭にお馴染みのメンバーが様々なテレビ番組に出演しています。そして必ずと言っていいほど「乳首ドリル」をネタの中に取り入れています。

 

そうした特定のメンバーだけがテレビ出演を続けることによって視聴者が飽きやすく感じてしまっているのではないか、そう思うのです。

 

そこにはすっちーなどのメンバーを出演させれば視聴率が上がるというテレビ局と、新しい吉本新喜劇をPRしていくためにもすっちーなどのメンバーを積極的に起用しようという吉本興業の思惑が一致していることの表れともいえそうです。

 

人によっては、吉本新喜劇にあまり真新しさをそれほど感じないために退屈だと感じるかもしれません。しかし、だからこそ惹かれる魅力が吉本新喜劇にはあります。

好き嫌いが分かれるとは思いますが、もし吉本新喜劇に対してもやもやとした思いなどがあれば是非一度観に行ってみることをおすすめします。

 

 

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今年4月に行われた夜公演のチラシ。すっちー・辻本茂雄共に子どもから大人まで幅広い世代に人気である。

吉本興業/よしもとクリエイティブ・エージェンシー

 

 

おわりに

 前回の記事(【吉本新喜劇2027 第3回】信濃岳夫の魅力について考える)をアップしたところ、数日後に本人が自身のツイッターでその記事を取り上げてくれました。

 

 

新喜劇に対する様々な思いを色んな角度から伝えようと始めたこのブログがこのような形で紹介してもらえるとは夢にも思いませんでした。このツイートをきっかけに新喜劇タイムズをご覧になった皆様には改めて感謝いたします。そしてこのブログを取り上げていただいた信濃岳夫さんにも改めて感謝申し上げます。

 

 

これからも吉本新喜劇に対する個人的な思いなどを順次掲載していきたいと思いますので、今後ともよろしくお願いします。

 

お気軽にフォローなど、よろしくお願いします。