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新喜劇タイムズ

吉本新喜劇についていろいろ考えるブログです。

「3座長公演」から見える様々な思惑を考える

 5月7日、ゴールデンウィーク最終日になんばグランド花月(NGK)で小籔千豊・川畑泰史・すっちーが中心となって行われる特別公演「3座長新喜劇特別公演 vol.3」が行われました。この記事では、今回で早くも3回目となったこの一連の公演を行う意味について独自に考えてみたいと思います。

 

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吉本興業/よしもとクリエイティブ・エージェンシー

 

「らしくない」がキーワード?プリクラデザインチラシを読み解く

 

 このタイトルに出てくるデザインのチラシというのは、今年1月の2回目公演の時に起用され、今回の公演のチラシでも使われています。目が大きく加工された3座長の写真を見てみると、あまりのおかしさに笑ってしまいます。

 

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吉本興業/よしもとクリエイティブ・エージェンシー

 

 しかし、このプリクラデザインを起用したのには何か狙いがあるのではないでしょうか。2014年に掲載された日経トレンディネットの記事にはユーザー層が女子の中高生・大学生・OL層であることが序盤に書かれています。

trendy.nikkeibp.co.jp

 つまり、男性は年代を問わずユーザー層に含まれないという事になります。そんなユーザー層に含まれない40代のおじさん達がプリクラで写真を撮る、普通に考えるとほぼありえませんし、「らしくない」といえます。

 

しかし、この「らしくない」というのは何かと興味を引くものといえます。今の時代、ツイッターなどのSNSで写真が平気で拡散する事が当たり前になりました。このSNSのユーザー層そしてお笑いファンで割合が多いのは女性、特にプリクラのユーザー層と重なる部分があるのではないでしょうか。

 

 そうした人たちがちょっとした興味本位でこのプリクラデザインのチラシの画像を拡散する、そうすれば「ウケるww」「ヤバい!!」などの反応が起こる事が十分考えられます。こうした反応などが起こる事を想定して、このプリクラデザインを起用したのかもしれませんね。

  

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 こちらは第1回目公演の時のチラシ。今回のチラシと比べるとデザインは対照的である。

吉本興業/よしもとクリエイティブ・エージェンシー

 

 

”やりにくい人”が絡む分断の壁

 公演終了後、吉本新喜劇の公式ツイッターで以下の内容のツイートがされました。

twitter.com

 

 このツイートの中にある集合写真以外の3枚に注目して下さい。共通して同じ男性が映っているのが分かるでしょうか。この人は山田亮さん(43)という方で「金のひよこ」と呼ばれる、金の卵オーディション第1個目(2005年)が行われる少し前に作られた枠のメンバーの1人として活動しています。今別府さんや「横顔新幹線」でおなじみの伊賀健二さんもこのメンバーの1人です。

 

 実は、この山田さんはあの茂造の名物ギャグ「許してやったらどうや」のもとを作った人物だと言われています。

youtu.be

※再生回数は109万回を数え、人気の高さがうかがえる。

 

 山田さんはこの茂造シリーズを中心に約6年ほど出演してきました。しかし、2010年の最後に行われた「お正月スペシャル」を最後に舞台から姿を消してしまいます。この頃、山田さんのキャスティングを巡って小籔さんと辻本さんとの間で衝突があったと言われており、結果として後の「小籔×辻本不仲説」の要因の一つになってしまったのです。

 

 その後数年にわたる休養を経て昨年5月に小籔さんの回でNGKの舞台に復帰しました。後に同年8月には内場さんの回に出演しており、少しずつ出演回数を増やしています。さらに、今度の5月23日(火)から始まる川畑さんの回には山田さんが初登場する予定です。

 

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  この山田さんのキャスティングを巡る一連の衝突は小籔さんと辻本さんとの間に大きな壁を生んでしまいました。山田さん自身が諸悪の根源ではありませんから、山田さん自身に一切の非はありません。内部の問題であるとはいえ、長期間にわたって放置するのはやはり良くない事だと思います。極めて難しい問題だとは思いますが、双方の和解の時が訪れる事を願うばかりです。

 

 ちなみに、山田さんは2012年に「森田展義アワー」に出演しており、名物ギャグ「許してやったらどうや」の裏話などについて語っています。

youtu.be

 

 

世代交代を早く進めたい?

 

 今回、先程挙げたツイートの中で次回の開催は「未定」と書かれています。しかし、3座長の意向やファンからの要望、さらに運営部が3座長の活躍をさらに推し進めるために開催を決定するといった事になれば、4回目の公演が行われる可能性は否定できません。

 

 この一連の公演は、世代交代を早く進めたい吉本興業の思惑が隠れている気がしてなりません。現在、5座長の中で圧倒的な人気を誇るのはすっちーと辻本さんといえるではないでしょうか。ところがすっちーの人気はテレビなどのマスメディアで大きく取り上げられるのに対し、辻本さんはほとんど取り上げられることはありません。

 

 それは辻本さんの人気を何としてでも封じ込めたい吉本興業の思惑が隠れている気がします。今の辻本さんの人気ぶりを見てみると、3座長に軸を移したい吉本興業にとってはさぞかし憎い結果になっていることでしょう。

 

 ここ最近のすっちーの人気を悪く利用しようとしている、あるいは「小籔×辻本不仲説」に悪くつけ込んでいるのではないか、だとすればそれは良くありません。実際問題、吉本新喜劇ブームの中で若いファンの人たちが辻本さんやベテランのメンバーへ注目を集めていることは事実だと思います。そうした中で、辻本さんらを削いでまで世代交代を進めようとする姿勢には納得がいきません。

 

 全座長出演が基本の「お正月スペシャル」には2013年・2014年は小籔さんが、2015年・2016年は辻本さんが出演していません。これが世代交代の動きに関係があるのかどうかにも注目する必要がありそうです。

 

 

おわりに

 今回の公演の最後に、今年1月に募集した金の卵オーディション第9個目の合格者がお披露目されました。合格者は過去最多の17名となりました。このオーディションの話についてはまた時間をおいてから書こうと思いますが、なぜこれほど多くのメンバーを採用するに至ったのかなどについて分析する必要がありそうです。

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新喜劇初の外国人男性座員となったジャボリ・ジェフさん(42)。テコンドー歴14年・全米3位の実績を持つなど異色の経歴を持つ。

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ENGEIグランドスラムへの出演を考える

 5月6日、フジテレビ系列において恒例のお笑い番組「ENGEIグランドスラム」の第8弾が、よる7時から4時間に渡って放送されました。

 今回のENGEIグランドスラムは総勢30組のうち、ダイアン・月亭方正アキラ100%・ペナルティ・しずる・かまいたちU字工事ゆりやんレトリィバァの8組が初登場し、吉本新喜劇ユニットも出演しました。

 今回はこのENGEIグランドスラムへの吉本新喜劇メンバーの出演について色々と考えてみたいと思います。

 

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結成18年目にして初登場となった関西の人気漫才コンビ「ダイアン」。

吉本興業/フジテレビ 

 

枠移動が効果発揮?

 今回の放送終了後、この番組の平均視聴率が10.7%、瞬間最高視聴率が16.0%(いずれも関東地区、ビデオリサーチ調べ)だった事が発表されました。

 

headlines.yahoo.co.jp

 

 この瞬間最高視聴率が記録されたのが午後9時55分、まさに吉本新喜劇ユニットがネタを披露している最中に記録されたのです。では、なぜこうした結果になったのでしょうか。

 

 吉本新喜劇ユニットはこれまでの夜8時台の最後に出演していました。しかし、今回は前回より約1時間遅い夜9時台の出演となったのです。

 

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ENGEIグランドスラムのタイムテーブル。吉本新喜劇ユニットが夜9時台の最後に出演する旨が予告されている。

Ⓒフジテレビ 

 

 このENGEIグランドスラムはそれぞれのお笑い芸人のファンを中心に今回もたくさんの方に見られたことでしょう。その中で吉本新喜劇のファンが吉本新喜劇ユニットのネタ披露の瞬間にテレビを点けて、結果として一気に視聴率が上がったという流れになった可能性が考えられると思います。

 

 吉本新喜劇ユニットのネタ披露の最中に瞬間最高視聴率が出たということは、吉本新喜劇にとって大きな成果であり、また少し可能性が広がったといえるでしょう。ファンの方々にとっても嬉しいニュースだったと思います。

 

 フジテレビが吉本新喜劇ユニットの出演に関してどのように考えているかは分かりませんが、次回も出演する流れになると考えられます。もはや手放す事の出来ないコンテンツに吉本新喜劇はなったのではないでしょうか。

 

 

7分では分からない本当の吉本新喜劇の魅力

今回のネタは「すち子のテラ・テラ・寺!」のアレンジバージョンが披露され、信濃岳夫さん・太田芳伸さん・若井みどりさんが初登場しました。ご覧になった方の中にはセットなどに見覚えがあると気づいた方もおられたと思います。

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  オリジナルバージョンで披露された「しなちゃんダンス」はありませんでしたが、乳首ドリルのお寺バージョンが披露されました。

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 吉本新喜劇は厳密に言えばあくまで「お芝居」がベースであり、こうしたギャグは本来は単なる付随物にすぎません。

 今回のネタ披露にかかった時間を測定してみた所、7分7秒でした。吉本新喜劇NGK祇園花月などの劇場で45分間座員によって演じられる演目です。つまり、元々はテレビ向けではないのです。

 乳首ドリルを軸として前後が違和感がないように再構築するのは、演出や脚本の方もかなり苦労されたと思います。

 

 前回の記事で取り上げた乳首関連ギャグ多すぎ問題の中でも言及しましたが、乳首ドリルなどのギャグはあくまで吉本新喜劇の世界への入口であると私は考えています。吉本新喜劇の全国化の中でギャグ以外の要素に一人でも多くの方が注目してくれることを願っています。

 

youtu.be

 

前回の記事の内容についてはこちらからどうぞ。

 

 

次回はどうなるのか? 

 さて次回のENGEIグランドスラムの放送日程については分かりませんが、昨年と同様9月の放送になる可能性が高いと私は考えています。想定される日としては16日か23日(秋分の日)でしょうか。

 

 メンバーに関して、すっちーと吉田裕さんは必ず登場すると言い切って良いと思います。

若手メンバーにおいては、すち子さんとの掛け合いで注目を集める佐藤太一郎さんや美女座員の前田真希さんなどがそろそろ出演しそうな気がします。また、今回出演していなかった清水けんじさんが再登場という形になる可能性も考えられますね。

 

 ベテランの方においてはブサイクネタでお馴染みの浅香あき恵さんや、湯婆婆のくだりでお馴染みの末成由美さんとかはどうでしょうか。

 

これからのさらなるメンバー出演に期待したいですね。

 

 

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 特徴的な声をすち子に弄られるくだりで注目を集めつつある佐藤太一郎(右)。若手座員のテレビ出演がどこまで広がるのか、運営部の手腕が問われそうだ。

吉本興業/よしもとクリエイティブ・エージェンシー

 

補足

これまで出演したメンバーの一覧を今回の放送分も含めてリストにしています(カッコ内は出演回数)。

「次世代サミット!!」から思うこと

  5月1日、MBSラジオで特別番組「よしもと新喜劇次世代サミット!!」がよる7時から1時間放送されました。

 

今回は、この番組から吉本新喜劇の将来について思う事を色々考えて見たいと思います。

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©️MBS/吉本興業

 

どんな内容だったのか?

  今回は、MBSアナウンサーの豊崎由里絵さんと吉本新喜劇からは清水けんじさん・吉田裕さん・松浦真也さん・酒井藍さん・諸見里大介さんを迎えて終始和やかな雰囲気の中で討論(トーク)が行われました。

 

その中で、各メンバーが吉本新喜劇が抱える問題(テーマ)をそれぞれ一つずつ挙げて討論しました。

 

     ー座員の高齢化問題

     ー楽屋の環境悪すぎ問題

     ー女性座員、一度は吉田裕の事を好きになる問題

  • 吉田裕

     ー乳首ギャグ多すぎ問題

     ーキャラ被りが増えてきた問題

 

  新喜劇タイムズでは、この中から清水けんじさん・吉田裕さん・松浦真也さんが挙げた問題について考えて見たいと思います。

 

座員の高齢化問題

  序盤でしみけんさんが取り上げていましたが、今年に入って2月に新喜劇のマドンナ役を長年努めてきた中山美保さんが78歳でこの世を去りました*1

また、昨年には井上竜夫さん*2島木譲二さんが相次いで病気のため亡くなっています。

 

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ボブ・サップと共演する島木譲二さん(中央)。昨年12月16日、脳溢血により72歳で死去した。

©️吉本興業

 

  現在の新喜劇は、こうしたベテランの方々のたゆまぬ努力によって成り立っている部分がたくさんある事はもちろん、新喜劇の知名度がベテランの方々による影響も併せて多数を占めているという事は忘れてはいけません。

 

しかし、時間が進むにつれてやがて世代交代が起こります。ベテランの方々の力もいつまでも続くという訳ではありません。

 

現在は吉田裕さんをはじめ若手のメンバーたちへの注目が集まりつつあります。しかし、吉本新喜劇が全国区になりつつあるとはいえ注目されているメンバーに限って見ると、せいぜい6、7人ぐらいではないでしょうか。

 

もちろん現在座長である内場さん・辻本さんも含め、ベテランの多くの方々は若手時代を経て現在の活躍があるわけですから、決して例外があった訳ではありません。

 

しかし、今後日本は少子化が進んでいき人口も減っていきます。となれば、新喜劇に入団する可能性のある若い世代の数も減って行くことになります。

 

現在新喜劇のオーディションでは「新喜劇に興味がある心身共に健康な18歳以上の男女」が受験可能という事になっています。しかし、現実問題として入団する可能性が高いのは20代〜30代前半の人と考えるのが妥当だと思います。

 

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 吉本新喜劇オーディションの募集要項。原則18歳以上(高校生除く)であれば誰でも受験できる事になっている。

吉本興業/よしもとクリエイティブ・エージェンシー

 

 

今後、少子化が進むとなれば入団する人の数が減り新喜劇の運営に支障が出る可能性があります。

 

東京都以外のほとんどの県が減少と、少子化が進行している実態がうかがえる。

 

今の若手メンバーのほとんどは駆け出し中というのが現状です。最近ではツイッターなどのSNSで注目されるメンバーも増えてきており、ツイッターではフォロワー数がのべ1万人を超えるメンバーも続々と現れています。

 

吉本新喜劇・佐藤太一郎さんのツイッター。フォロワー数のべ13,000人。

 

吉本新喜劇前田真希さんのツイッター。フォロワー数のべ11,000人。

 

新喜劇の今後については、こうしたSNSによる広がりやファンの行動が若手メンバーへの注目にかなりの影響力を持つ事になりそうです。

 

ギャグ&キャラ被り問題

  番組内での話と重なりますが、乳首関連のギャグは吉田裕さんの他にも今別府直之さん、退団された方であれば安井まさじさん・レイザーラモンHGさん・藤井隆さんが乳首関連のギャグを持っています。

 

また、ハゲキャラとなれば松浦真也さんは少ないかもしれませんが、もりすけさん・玉置洋行さん・森田展義さんがよくイジられたりしていますね。

 

諸見里さんも言っていましたが、私も吉田裕さんの代名詞でもある「乳首ドリル」がイヤらしく見えると感じたことは一回もありません。 子供たちの目には「ちょっと面白いこと」といった感じに映っていると思います。

 

こうしたギャグが、「吉本新喜劇の世界への入口」という役目を担っているのかなと私は考えています。ただ、これくらい人気が出るとなると「乳首ドリル」に関しては”セーブ”という手も打っていい気もしますが・・・。

 

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 吉本興業/よしもとクリエイティブ・エージェンシー

 

 

 キャラに関して、しみけんさんが言っていましたが周りのメンバーたちが色々と上手にいじってくれることはもちろんですが、いじられた結果お客さんも「あぁ、確かに」というような内心納得するという反応が起こります。そして森田さんの「カッパ」や玉置さんの「クリリン」などのように、特徴で子供たちなどにメンバーの顔を覚えてもらうという流れ・広がりになっていくのではないでしょうか。

重要なのは、イジりをうまく生かしながらどれほど自分の領域を広げていくかということだと思います。

 

 

真也さんのギターに関しては、もう自分の領域を確立したと言っていいでしょう。これから入団するメンバーの中でギターを使ったネタを作ってくる人がいるとしても、瓜二つということはないと思いますので十分持つのではないでしょうか。

 

エンディングでもありましたが、これからの吉本新喜劇の為にまたこの「よしもと新喜劇次世代サミット!!」の放送がある事を願うばかりです。

 

 

ちなみに

吉本新喜劇を巡っては、昨年滋賀県議会の海東英話議員(当時56歳)が、県議会委員会の中で県の教育委員会に「吉本新喜劇がいじめを助長する恐れがある」として、番組を監視・意見などの申し立てを行うよう発言していた事が分かりました。

 

その後、インターネット上ではこの発言に対して批判が巻き起こる事態になっています*3*4

吉本新喜劇のメンバーの中に、薄毛や大きな体格などにコンプレックスを感じている人がいないと言い切る事は出来ません。しかし、たとえこうしたメンバーがいたとしても自分の特徴を理解した上で日々舞台に出ているはずです。

 

中高生の生活の中でイジりが度を過ぎて誹謗中傷を浴びせられた結果、自殺に至るといったケースが現実問題起きていますが、新喜劇の中ではそういった事はありません。それは、劇中のイジりが作り物であるという事を示しています。

むしろ、薄毛・体格が大きいなどのコンプレックスが『必ずしも悪いことではない』というメッセージを吉本新喜劇の中でのイジりは伝えようとしているのではないでしょうか。

 

吉本新喜劇のこれからの為にも、色々と考えていきたいものですね。

清水けんじの座長就任について考える(5月21日に画像を一部更新)

  4月21日、大阪・なんばグランド花月(以下、NGKと表記)で吉本新喜劇清水けんじさん(以下、しみけんさんと表記)がリーダーとなって公演する「しみけんの絶対座長になりたいんや!!」が行われ、大盛況の中で幕を閉じました。今回は通算14回目*1となったこのイベントに関連して、しみけんさんの座長就任についていろいろと考えてみたいと思います。

 

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 吉本興業/よしもとクリエイティブ・エージェンシー(よしもとニュースセンターより引用)

 

 

過去にはすっちーとの共演も

   この「しみけんの絶対座長になりたいんや!!」はもともと2013年10月に、当時副座長だったすっちーとの共演イベント「しみけん、すっちーの新喜劇60 ~座長に・・・なりたいんや!~」からスタートしました。このイベントはかつて、すっちーと共に座長就任を目指すという趣旨で行われていたのです。

 

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 「しみけん、すっちーの新喜劇60」時代の記念すべき1回目の公演のポスター。しみけんさんの座長就任への歴史はここから始まった。

吉本興業/よしもとクリエイティブ・エージェンシー

 

その後2014年の2月と4月にも公演が行われ、双方共に着実にステップアップしていきました。しかし結果として同年6月にすっちーが先に座長に就任し、しみけんさんの座長就任はかないませんでした。

 

ただしみけんさんは現在では多くのファンの注目を集めていますが、2014年当時は現在ほど人気が高い訳ではありませんでした。そのため、すっちーが先に座長に就任するのはやはり自然な流れだったのかもしれません。

 

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 すっちーが副座長として最後の公演となった3回目のポスター。この時点で、すっちーの座長就任は決定していた。*2

吉本興業/よしもとクリエイティブ・エージェンシー

 

その後、必死に公演を重ねるも・・・。

 これを機に「しみけん、すっちーの新喜劇60」は「しみけんの座長になりたいんや!!」に名を変え、しみけんさんがリーダーを務める形で公演が続けられました。

 

2014年

 8月7日(木)、11月14日(金)

2015年

 1月16日(金)、3月20日(金・祝)、7月17日(金)、10月29日(木)

2016年

 2月26日(金)*3、4月27日(水)、9月14日(水)、12月9日(金) ※よしもと祇園花月で公演

2017年

 4月21日(金)、8月19日(土) ※よしもと祇園花月で公演 〈予定〉

 

しかし現在も座長就任には至っておらず 、その上若手座員たちの活躍も著しくなっており、ベテランと若手座員たちの間で板挟みの状態になっているといえます。しみけんさん自身がどのように考えているかは分かりませんが、できるだけ早い段階で座長に就きたいと思っていることに変わりはないと思います。

 

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新喜劇初の女性座長 の誕生も噂される人気座員の酒井藍。5月10日(水)にはNGKでの単独公演が予定されている。

(画像は「吉本新喜劇2026」の時のもの。)

吉本興業/よしもとクリエイティブ・エージェンシー

 

 

 これからの座長の体制はどうなるの?

  では、これから先の座長の体制はどのようになっていくのでしょうか?

吉本新喜劇の座長は内場さん・辻本さん以前に現在分かっているだけで10人程経験者がいることが確認されています*4。座長退任の時期についてはデータが残っていない為、詳細は分かっていません。ただ座長経験者のほとんどが、40代後半~50代の時に退団されています。

下の表は現在座長を務めているメンバーについての表です。

 

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現在、最年長座長である内場勝則さんは今年の8月で57歳になります。そろそろ座長引退について考える時期に来てもおかしくはありませんが、そういった雰囲気は感じられません。 ただ、今年に入って2月には出演した映画『天使のいる図書館』が公開され、3月にはサスペンスドラマにも出演し*5、俳優としての活動が増えてきています。

 

 

最近の俳優としての活動を考えると、今後の活動に関して幅を広げようとしているのではないかと私は考えています。時間の問題だとは思いますが、近く数年以内に座長を引退する可能性は十分考えられるでしょう。そして、内場さんの後を引き継ぐ形でしみけんさんが座長に就くというパターンになるのが自然な流れといえると思います。

 

  

 もう一つ考えられるのが、小籔千豊さんが座長を引退した後に内場さんが引退するパターンです。小籔さんは現在東京に拠点に移して「タレント」として数多くのテレビ番組に出演しています。東京の番組の性質上、新喜劇に関してあまり取り上げられないせいもあるかもしれませんが、「吉本新喜劇座長」としてテレビ出演することはほとんどありません。

 

小籔さんに関しては東京吉本へ移籍して6年が経過しており、東京で活動する中で吉本新喜劇に対する意識はこの間に何らかの変化が生じているのではないかと思います。

最近では新喜劇のメンバーで構成されるバンド「吉本新喜劇ィズ」*6を立ち上げたり、東京での座長公演を行ったりしていますが、これらの活動が、直ちに新喜劇の発展に良い影響を与えているとは思えません。

 

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 2017年4月時点で、56歳と最年長座長である内場勝則。今年7月には東京で舞台公演が行われる予定だ。座長引退は時間の問題とみられる。

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 2011年の東京吉本への移籍以来、東京を拠点にバラエティー番組を中心に活動している小籔千豊。近年の吉本新喜劇に対する発言などから、「新喜劇に優先して出演すべきだ」などと批判の声も多い。

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東京での吉本新喜劇ブームの広がりはむしろ、後輩であるすっちーさんなどによる影響が大きいといえると思います。また、今年2月に行われたラジオ番組公開収録のイベントでは「新喜劇を2回辞めたいと思った」という趣旨の発言をしています*7

 

小籔さんが座長を引退すると、座長は4人になりますが先程も述べたように内場さんに関しては、今後数年以内に座長を引退する可能性が考えられます。4人体制のままで内場さんが座長を引退してしまうと3人体制となり、通常公演に加えて地方公演などもありますからローテーションにかなり影響が出てしまう恐れがあります。

 

そこで、小籔さんの後を引き継ぐ形でしみけんさんが座長になり内場さんが引退した後にそのポジションに移る形で公演を続けるという形になる可能性も考えられるのです。

 

おわりに

 次回の「しみけんの絶対座長になりたいんや!!」の公演はよしもと祇園花月で行われる予定です。吉本新喜劇の通常公演は、NGKの他にこのよしもと祇園花月でも行われています。この2つの劇場は座席数やつくりなどで大きく雰囲気が異なっています。(例として座席数はNGKが858席なのに対し、よしもと祇園花月は502席とNGKよりも300席以上少ない。)

 

このよしもと祇園花月での公演は、通常公演のシミュレーションも兼ねているのかもしれませんね。また、吉本新喜劇がテレビなどのメディアで取り上げられる際はボケ中心のメンバーや特定のキャラクターを演じるメンバーなど印象に残りやすいメンバーが注目されてきました。それと同時に、関西のお笑いに対するステレオタイプも形作ってきました。

 

しかしこうした関西のコテコテの雰囲気や、現在の個人のギャグに走るスタイルの吉本新喜劇が嫌いという方もたくさんいらっしゃると思います。私は今回、この公演を見に行きましたが普段の新喜劇よりコテコテの雰囲気は抑えめだと思いますし、あまり個人のギャグにはそれほど走っていない印象を受けました。

 

  しみけんさんが座長になれば、これまでのスタイルと違う新しい新喜劇によって新たなファンが生まれ、昔の新喜劇の方が好きだったという方にも幅広く親しんでもらえる良いきっかけになると思います。

 

  しみけんさんは今年の7月で、すっちーが座長に就任した時と同じ42歳になります。この42歳を超えての座長就任があるかどうかにも注目していく必要がありそうです。

 

険しい道のりだとは思いますが、しみけんさんの今後の活躍に期待したいですね。

 

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 吉本興業/よしもとクリエイティブ・エージェンシー

 

*1:「しみけん、すっちーの新喜劇60」時代のイベントも回数に含んでいます。

*2:毎日放送痛快!明石家電視台』〈2016年5月2日放送分〉内でのすっちーの発言より。

*3:この公演を最後に、すっちーとの共演はなくなりました。

*4:但し、現在のシステムにおける「座長」と異なる場合も多く、正確な人数の把握はデータの不足と共に難しいのが現状です。

*5:みなと署落とし物係 秘密捜査官危険な二人|TBSテレビ:月曜名作劇場

*6:シークレットメンバーとして、人気バンド『チャットモンチー』の福岡晃子さんがベース担当で活動しています。

*7:SCANDAL、ラジオ番組公開収録で小籔千豊と“カメラトーク” 「好きなカメラの話がたっぷりできてうれしかったです」 (M-ON!Press(エムオンプレス)) - Yahoo!ニュース