新喜劇タイムズ

吉本新喜劇についていろいろ考えるブログです。

吉本新喜劇の東京公演を考える

 今や全国的な知名度を誇るまでに成長した吉本新喜劇。しかし、それでも新喜劇座員達は公演を観に足を運ぶお客さんに「笑顔になってほしい」という思いを胸に日々懸命な努力を続けています。

 

 

 そんな中、2月17日(土)に東京のルミネtheよしもとで『ルミネthe石田笑店 ~西も東もええねん~』が開催されました。

 このイベントは、あのNHKの朝の連続テレビ小説わろてんか』に出演中の内場勝則さんが登場すると関東在住の新喜劇ファンを中心に話題となりました。

 

 

 

 この記事では吉本新喜劇のルミネ公演について分析すると共に、吉本新喜劇の東京進出の在り方について考えてみたいと思います。

 

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吉本興業/よしもとクリエイティブ・エージェンシー

 

 

 

 

 

ルミネに本場の新喜劇がやって来た!

 このイベントの開催に先立って行われたインタビューの中で、靖さんは大阪と東京の劇場での反応の違いについて次のように話しています。

 

  

ーーそれまでの大阪での「石田笑店」と、前回のルミネ公演とでは、お客さんの反応は違いましたか?

大阪でやるときは大阪のメンバーの方が多かったんですよね。で、ルミネの場合は逆に東京のメンバーの方が多くて。だから、東京の方では(お客さんが新喜劇に)慣れてなくても笑えるように作ったんで、改めて「これはこれで大丈夫なんやな」っていうのを感じました。基本的には『誰がいつどこで見ても笑えるものを作ろう』というのがコンセプトなので。でもたぶん「内場さんが来てくれはるんや」とか思うと、みんな前回よりも刺激になると思います。なんか、対戦相手みたいなもんなんでしょうね、プロレスの興行と一緒で。誰と誰を出すとか、誰と誰がタッグマッチするとか、それで盛り上がるじゃないですか。いつものパターンばっかりっていうのも、それはそれで面白いとは思うんですけど、そうじゃない組み合わせとか絡みも観れた方がいいですよね。

ー2月17日(土)公演! 吉本新喜劇 石田靖座長公演 『ルミネthe石田笑店』~西も東もええねん~ 石田靖インタビュー:よしもとニュースセンター  

 

今回のイベントには大阪から内場勝則さん・やなぎ浩二さん・前田まみさんが参戦し、内場さんはあの「アホボン」の役で登場したのです。

 

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吉本興業/よしもとクリエイティブ・エージェンシー 

 

内場さんが久しぶりに「アホボン」の役で登場した事にファンの皆さんは大盛り上がりだったようです。 

 

 

 

こうして大盛況に終わった「ルミネthe石田笑店」ですが、実は今年のルミネtheよしもとはこのイベントだけではなく、本公演においても大阪と東京の新喜劇座員がコラボする公演「新喜劇プラス」を行っていたのです。 

 

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吉本新喜劇の本場・大阪の新喜劇座員の活躍が東京で観られる公演「新喜劇プラス」。その後、2月にも実施されている。

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こうした公演が行われていると思うと、吉本新喜劇の人気が東京でも定着してきている印象を受けますね。

 

 

現在は東京をはじめ全国的にその名前が知られている吉本新喜劇ですが、今日に至るまでに想像以上の苦労がその裏にはありました。

 

 

 

 

 

 

京進出への苦難の歴史

 

 「新喜劇やめよっカナ!?キャンペーン」が功を奏し存続が決定した後の1991年、吉本新喜劇は初となる東京公演を行い大成功を収めます。

 

 

 

しかし、ここからが苦難の連続でした。

 

6年後の1997年秋、全国において木曜20時台の視聴率を確保したいという毎日放送の思惑と新喜劇を全国区化させたいという吉本の意向が合致し、吉本新喜劇における初の全国ネット番組『超!よしもと新喜劇』がスタートします*1

 

ところがこうした関西独特のドタバタコメディが放送されていなかった東日本地域の視聴者に受け入れてもらう事は困難に等しく、加えて本来の新喜劇には無い大掛かりな仕掛けを備えたセットや演出、さらに吉本興業以外の所属で新喜劇経験の無いタレントやゲストを交えた番組進行が不評を買い、番組は開始からわずか1年で終了してしまいます。

 

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番組放送当時のテレホンカード。1997年当時所属していた新喜劇の若手座員が後に全国区で活躍するきっかけを作った。

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それでも東京進出を諦めた訳ではなく、現在の座長固定制が敷かれる1999年にはスタジオアルタ石田靖さん・内場勝則さん・辻本茂雄さんの3人のニューリーダー(当時)を中心とした本場の新喜劇を週末に定期的に上演し、この模様は関西ローカルにて放送されました*2

 

それから2年後の2001年、ルミネtheよしもとがオープンし東京で吉本新喜劇の定期的な公演を行う環境が整いましたが台本と出演者を東京オリジナルのものにするなど、様々な試行錯誤が続けられました。

 

しかし、東京の芸能界における競争相手の多さなどから吉本新喜劇が全国的な人気を得るまでには10年以上後の2014年になるのを待たなければいけませんでした。東京での初公演から実に23年もの歳月が流れていました。

 

 

 

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昨年(2017年)に「キャリアウーマン」のネタが大ヒットしたブルゾンちえみ。ネタの中で使用される曲や、withB(後方二人)が注目を集めるなど一躍時の人となった。

 

 

 

 

 

 

新喜劇を取り巻く環境が変わる中で

 吉本新喜劇の誕生から60年余りが経ち、新喜劇を取り巻く環境も大きく変化してきました。 街中にたくさんの娯楽があふれる中で、芸能界においても様々なジャンルの演劇や音楽などが人々を楽しませています。 

 

そんな中で吉本新喜劇は消滅の危機を乗り越え、多くの観客を笑顔にする為に常に新しい挑戦を心がけ、全国的に注目されるまでに成長しました。

 

多彩な娯楽に満ちあふれている今、吉本新喜劇がこれからも続いていくためには『今まで培ってきた新喜劇のアイデンティティーと大胆かつ新しい挑戦がいかにして共存していくか』というところにかかっていると思います。それは吉本新喜劇の東京進出においても重要な事ではないでしょうか。

 

今まで通りのやり方で観客が笑わなかったとしても、これまでになかった別の表現の仕方次第で観客の心を動かす事が出来るかもしれない。

そうした思考転換が東京進出を含めこれからの吉本新喜劇に問われているような気がします。 

 

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新喜劇にゲストが出演する事はOKなのか。これも吉本新喜劇がこれからも続いていく為に向き合わなければならない課題の一つなのかもしれない。

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*1:東京のスタジオで収録が行われていました。

*2:『ギャク輸入!新喜劇』(朝日放送)。

吉本新喜劇全国ツアー2018について考える

 いよいよ3月21日(水・祝)から吉本新喜劇全国ツアー2018がスタートします。

 

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 今回のツアーは2009年以来約9年ぶり、4人の新喜劇座長を率いて東日本を中心に全国を巡業するというかなり挑戦的なものになっています。

 今回の全国ツアーの目的は何なのか、そして全国ツアー期間中における本公演への影響などについて考えてみたいと思います。

 

 

 

 

 

 

 

4座長と個性的な座員達が堂々参戦

 今回9年ぶりに行われる全国ツアーは、吉本新喜劇がテレビで放送される機会が少ない東日本を中心に23都道府県24カ所を巡ります*1

 

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※2018年3月12日現在

吉本新喜劇オフィシャルサイトに掲載されている情報を基に作成。今回の全国ツアーがいかに吉本新喜劇の東日本への普及を強く意識して行われるものであるかがよく分かる。

 

 

また前回のツアーでは新喜劇以外のメンバーも参加しましたが、今回のツアーでは基本的に出演者は新喜劇座員のみ。いわば本場の新喜劇をそのまま各地で上演するというかなり挑戦的なものになっています。加えて”レジェンドゲスト”が一人、そして各地の住みます芸人が新喜劇の舞台に登場する予定です。

どんな公演になるのか楽しみですね。 

 

 

《出演者》 

 【座長】

   すっちー、酒井藍小籔千豊、川畑泰史

 【男性座員】

   Mr.オクレ島田一の介青野敏行、吉田裕、松浦真也今別府直之タックルながい。、カバ、佐藤太一郎、瀧見信行、諸見里大介太田芳伸、清水啓之、ジャボリ・ジェフ

 【女性座員】

   岡田直子、井上安世、金原早苗、服部ひで子

 

合計22名+レジェンドゲスト・各地の住みます芸人

 

 

 

 

7000円の高額チケット…。満足度はいかに? 

 

 今回のツアーで驚いたのが、チケット料金が東京・大阪公演のみ前売券において7000円の大台に設定されていた事です。当日券に至ってはプラス500円となる為、7500円という高額な料金設定となっています。

 

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各地の公演におけるチケット料金を示した表。前売券において2000円もの開きがある事が分かる。

 

 

昨年行われた「辻本茂雄 絆で30周年記念ツアー」でのチケット料金の最高額は6500円でした*2。つまり今回はそれをさらに500~1000円上回る料金が設定されたのです。これは吉本興業が概ね良好な客入りを想定した額として初の7000円台を記録しました。 

 

もしこの料金設定で実際にツアーの客入りが好調だった場合、吉本新喜劇の特別公演、特にお正月スペシャルにおけるチケット料金に影響が出る可能性があります。 

 

果たしてこの高額料金に見合う十分な満足度は得られるのか、状況を注視する必要がありそうです。

 

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よしもと新喜劇お正月スペシャルのチケット料金は前回(2016年)の反省を踏まえて据え置かれたが、今回のツアー次第では6000円の大台を行く可能性も…?
 

 

 

 

 

 

約4年ぶりにしみけんリーダー週

 今回吉本新喜劇の4座長に加えてリーダー週を務める吉田裕さん・諸見里大介さんが全国各地をまわる為、ツアーが終了するまでのおよそ3ヶ月間は残りの3人で劇場の公演をまわしていく事になります。

しかし期間中にはかき入れ時となるゴールデンウィークがあります。公演数も通常より格段に多くなる為、3人でまわしていくのには限界があるのではないでしょうか。

 

 

 そこで今回”助っ人”として約4年ぶりにリーダーを務める事になったのが、「しみけん」の愛称で多くのファンに親しまれている、清水けんじさんです。

 

しみけんさんによるリーダー週は4月17日(火)よりよしもと祇園花月でのスタートを皮切りに、4月23日(月)~5月7日(月)はよしもと西梅田劇場で、さらに5月8日(火)~14日(月)にはなんばグランド花月でリーダー週を務めます。 

 

なんばグランド花月での新喜劇は原則テレビ放送用の収録が行われる事になっています。もしこのしみけんリーダー週において収録が実施されれば、実に4年ぶりとなるテレビ放映が実現する事になります。

 

 

この突然のビッグニュースにしみけんさんのファンは歓喜に沸いています。 

 

 

 

しみけんさんの座長就任に向けた新たなステップアップになる事を期待したいですね。

 

 

 

 

”4座長”の歴史は賛否両論の歴史

 過去の新喜劇タイムズでの記事で言及したようにこうした”4座長”といった括りで公演が行われるようになったのは、”3座長”時代のおととし(2016年)7月のことでした。

 

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吉本興業/よしもとクリエイティブ・エージェンシー

この頃から、「ベテラン座長」vs「人気若手座長」という構図が運営側によって作り出されていった印象があります。

 

小籔さんは2011年に「東京に吉本新喜劇を広める為」として大阪吉本から東京吉本に内部移籍するという形で活動拠点を移しています。 

しかし実際は「タレント」としてテレビなどで活躍し、後に全国的な人気を得ます。

 

これは吉本新喜劇を東京で放送するなど十分にアピールする機会がなかったという事情も関係しています*3

 

そうした中、2013~14年にかけてすっちーさんと吉田裕さんによるギャグ「乳首ドリル」が全国的な人気を獲得し、吉本新喜劇の大ブームが巻き起こります。

このブームに呼応する形で、小籔さんは2014年から毎年夏の時期に自身を座長に据えた吉本新喜劇の公演を東京で行うようになりました。

 

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吉本興業/よしもとクリエイティブ・エージェンシー 

 

しかしその後も全国ネットの番組に頻繁に出演するなど、たまに劇場に姿を見せて公演を行う事はあるものの、吉本新喜劇の普及に向けた積極的な活動はあまり見られません。

 

運営側が”4座長”の括りで新喜劇を売り出したい背景には、小籔さんの「タレント」としての全国的な人気・すっちーさんと藍ちゃんにおける安定した人気・小籔さんと辻本さんの不仲により分断状態にある事が事務所にとって好都合に働いた可能性が考えられるのです。

 

こうした動きは吉本新喜劇に慣れ親しんでいるファンの間で不満をためる事になり、運営側のやり方に対して賛否両論が巻き起こる事態へと発展しています。

 

特定の勢力を排除する事が吉本新喜劇の未来の為になるのか。運営側によるこうしたやり方が、新喜劇のこれからを担う若手座員の未来を奪ってはいないでしょうか。

 

 

 

 

 

 

 

未来のスターは育てたい、でも…。

 吉本新喜劇では昨年(2017年)夏から6人の座長に加え、吉田裕さん・信濃岳夫さん・諸見里大介さんを「ニューリーダー」いわゆる”副座長”として実際に公演を行う機会を与えて、新喜劇の今後を担う未来のスターを育てる取り組みを行っています。

 

もちろん、こうした事は過去に何度か行われていますので決して珍しい事ではありません*4

 

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吉本興業/よしもとクリエイティブ・エージェンシー 

 

しかし今回はそうした取り組みを行いながらも4座長による全国ツアーを実施するというのは、吉本興業が「未来のスターは育てていくが、これからはあくまで4座長の時代」 というのをアピールする狙いがあるものと思われます。

 

特に来年、2019年3月1日に吉本新喜劇は誕生からちょうど60年という節目の年を迎えます。こうしたアニバーサリーイヤーというのは例年以上にメディアに取り上げられる機会が多くなります。吉本興業としては節目の年である来年に向けて、”この4座長がこれからの新喜劇を率いるのにふさわしい存在”として大々的に宣伝する為の土台を、このツアーを通して作ろうとしているのかもしれません。

 

 

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吉本新喜劇オフィシャルサイトに掲載されているツアーの概要。内場座長・辻本座長を「ベテラン」、小籔座長・川畑座長・すっちー座長を「人気若手座長」と謳っており、世代交代を印象づける内容となっている。 

 

 

内場勝則さん・辻本茂雄さんは共に1999年の座長就任以来、絶大な人気を誇り特に2000年代は吉本新喜劇における”二大巨塔”としてその圧倒的な存在感を放ってきました。

 

2014年にすっちーさんが座長に就任したのを機に、これまで以上に多くのファンが新喜劇を生で観るために劇場へ足を運ぶようになりました。しかしそうした流れの中で一部の新喜劇ファンがすっちーさんではなく、内場さん・辻本さんの新喜劇を生で観たいと新たに流れ込み、加えて二人のNHKの朝ドラでの活躍ぶりがきっかけとなって再注目を浴びるなど、決して人気が衰えた訳ではありません*5

 

それにも関わらずこの4座長ばかりに焦点を当て、内場さん・辻本さんの人気そして彼らのファンの意見を無視して世代交代を強引に行おうとするやり方には納得がいきません。 

 

吉本新喜劇は大勢の座員が何十年にも渡って繋いできた”貴重な宝物”です。過去を切り離して考える事は出来ないのです。

 

過去の新喜劇における歴史を大事にしながら、一歩一歩前進していく。二度目の世代交代が起きようとしている今、これからの新喜劇はどう在るべきかが問われています。

 

この全国ツアーが世代交代が良い方向に進むきっかけとなる事を願うばかりです。 

 

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吉本興業/よしもとクリエイティブ・エージェンシー

*1:当初予定されていなかった徳島公演が追加となっています。

*2:愛知公演でのA席の前売券・東京公演での当日券。

*3:現在、吉本新喜劇は2013年7月よりTOKYO MXで遅れネットにより放送されています。

*4:1995年から4年間にわたって内場勝則さん・辻本茂雄さん・石田靖さんが、2012年から2年間にわたって清水けんじさん・烏川耕一さん・高井俊彦さんが務めています。

*5:内場勝則さんは『わろてんか』、辻本茂雄さんは『あさが来た』に出演。

「吉本坂46結成」について考える

※この記事は3月22日に内容を一部更新しています。

 

 

 2月21日、インターネットメディアが次のような内容を一斉に報じました。

 

 


 

 それは、秋元康さんによるプロジェクト『坂道シリーズ』の第3弾として『吉本坂46』を結成するというものでした。

 この吉本坂46を巡っては、吉本芸人・乃木坂46および欅坂46のファンから批判の声が上がっています。

 

 

 今回この吉本坂46についてまとめると共に、吉本新喜劇にどのような影響を与える可能性があるのかについて、考えてみたいと思います。

 

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吉本興業/よしもとクリエイティブ・エージェンシー

 

 

 

 

 

どんなアイドルグループなのか?

 吉本坂46について記者会見では以下の内容が明らかになりました。

 

 

  • 応募対象は吉本興業所属タレント6000人。
  • 芸歴・性別は不問。
  • NMB48のメンバーは対象外。
  • 過去にNMB48に所属していたタレントからの応募があった場合の対応は、今後協議。
  • デビュー後は乃木坂、欅坂とのコラボやライブでの共演も行われる見通し。
  • ソニーミュージックからメジャーデビューを予定。
  • 目標として東京ドーム公演&紅白歌合戦出場。

 

 

 こうした中、早くも吉本坂46のオーディションへの立候補を巡って”想定外”の事態が起きているといいます。

 

 

 

「応募資格を満たしてさえいれば、男女や芸歴も問わないと銘打っているため、『今から吉本興業に所属すれば、吉本坂に応募する資格を得られますか?』という問い合わせが相次いでいるんです。そこまで考えてなかったため、すぐに対策を取ることとなりました」(運営関係者)

吉本興業、「吉本坂46」発足で“坂道ファン”が殺到に苦い顔のワケ ー サイゾーウーマン 

 

つまり他の芸能事務所から、吉本坂46のオーディションに立候補したいが為に移籍するというケースが出てきたのです。 

 

この事態に対し、吉本興業の関係者は次のように話しています。

 

 

「ほかの事務所から移籍する場合は、手続きなどに1カ月以上要しますが、煩雑な手続きがクリアできるのであれば、上層部判断ですぐに所属できるというケースもなくはない」

吉本興業、「吉本坂46」発足で“坂道ファン”が殺到に苦い顔のワケ ー サイゾーウーマン 

 

「ただ、そうなると、単なる“坂道ファン”が吉本に殺到する可能性も出てくる。それではグループが立ち行かなくなるため、ウチの審査も吉本坂のオーディションも、かなり慎重に行われることでしょうが」

吉本興業、「吉本坂46」発足で“坂道ファン”が殺到に苦い顔のワケ ー サイゾーウーマン  

 

 「『吉本坂に入るため吉本に所属する』、という志望動機は“アリ”としました。もちろん合格するかはわかりませんし、グループは漫才やコントは一切排除の、いわゆる“ガチアイドル”というコンセプト。生半可な気持ちでの応募では、むしろ本人がつらくなると思います」

吉本興業、「吉本坂46」発足で“坂道ファン”が殺到に苦い顔のワケ ー サイゾーウーマン  

 

 

運営側は吉本坂46のオーディションへの立候補において、例外を認めたのです。

 

 

早くも例外を設けてその対処にあたるなどルールに対するずさんさが指摘される吉本坂46。運営方法について不透明な点も多い中、幸先の悪いスタートとなりました。

 

 

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「坂道シリーズ」とは

 2005年12月8日にデビューしたAKB48は当時ソニー・ミュージックエンタテインメントグループ会社のデフスターレコーズに所属していました。その後2008年にキングレコードに移籍したのち、ヒット曲を次々と連発します。 

 

この一連の大ヒットを背景に2011年、ソニー・ミュージックエンタテインメント秋元康プロデュースによる新たな女性アイドルグループが企画され、乃木坂46は誕生しました。坂道シリーズの歴史はここから始まったのです。

 

ちなみに、当時この乃木坂46の結成にあたってソニーミュージックの担当者は「やっぱり“逃した魚”は大きかったですよ。その悔しさをわれわれソニーのスタッフはすごく持っています。われわれは今回、その気持ちをプロジェクトにぶつけます。ライバルとして“本気”でAKB48にぶつかっていきますよ」と語っています*1

 

 

 

東京都港区赤坂にある「SME乃木坂ビル」。乃木坂46の名前はこのビルの名前が由来である。(画像はWikipediaより)

 

 

その後2015年に「坂道シリーズ」の第2弾として欅坂46が結成され現在に至ります。

今回結成が発表された「吉本坂46」はこの2つのグループに続く新しいアイドルグループとして活動するという事になる訳です。 

 

 

 

 

 

 

目的は話題性と更なる利益? 

 このニュースがSNSを通して拡散されると、ツイッター上では批判の声が噴出。吉本坂46結成に対して反対の署名を掲げるアカウントまで登場しました。

 

 

 

 

 

しかし、その一方で吉本坂46に関するパロディも作られていて話題を広めるのに一役買っているという現状もあります。

 

 

 

この一連の流れから見えてくるのは、今回の吉本坂46結成が吉本の新たな話題を広める「ツール」としての役割を担っているのではないかという点です。

 

実際、上記のようにツイッター上では批判の声が噴出しましたがそれと同時にパロディが作られるなど様々な現象が発生し、結果としてコンテンツの宣伝に大きく貢献しているという面もあります。

 

これについては、過去に何度か発生している「炎上マーケティング」との類似性について指摘する事が出来ると思います。

 

 

参考記事

 

 

一方で、今回の吉本坂46結成についてこんな指摘もあります。

 

 

「もともとNMB48の所属タレントが、吉本の子会社であるShowtitleの所属ですし、これまで関係がなかったわけではありません。吉本はお笑い以外でも店舗運営など手広く商売を手がけており、うまくいかないと感じたら早期に撤退するのも特徴です。このスタンスが、秋元氏のビジネスモデルとマッチしたのではないでしょうか。」(芸能ライター)

坂道シリーズ路線が変わった 秋元とコラボ「吉本坂46」あの炎上タレント参加する?:リアルライブ 

 

 

また、よしもと発のアイドルグループとして『つぼみ』がいますが彼女達の事は世間にあまり広く知られていないのが現状です。 

ちなみに、『ぺこ&りゅうちぇる』で知られる「ぺこ」ことオクヒラテツコさんはこのグループの出身なんですよ*2

 

 

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「めっちゃオモロいアイドル」がキャッチコピーのよしもと発アイドルグループ『つぼみ』。2018年現在、9人のメンバーから構成される。過去にはここから3人の卒業生が吉本新喜劇に入団している(画像はオフィシャルサイトから)。

 

 

自社プロデュースのアイドルひいては同じAKB48グループのNMB48を抱えているにもかかわらず、新しいアイドルグループの結成に着手となると、もはや更なる利益の為だけに行っているとしかいいようがありません。

 

既に吉本で抱えているアイドル達へのマネジメントがなおざりになっていないか。こうした運営体制の中で新たなアイドルグループを作るのには疑問が残ります。

 

 


 

 


  

新喜劇座員の活動範囲はどうなるのか?

 問題はこの吉本坂46吉本新喜劇にどのような影響を与えるのかについてです。 

 

今回の記者会見には吉本新喜劇から川畑泰史さん・島田珠代さんが出席し、新喜劇代表として吉本坂46の魅力についてアピールしました。

 

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AKB48グループのアイドルにおいて、「恋愛禁止」のルールが適用されているのは皆さんご存知だと思います。しかし、今回結成される吉本坂46にも男女混合であっても同様のルールが適用される可能性があるのです*3。    

 

現在、吉本新喜劇からは数名の座員が立候補を表明しています。

 

 

 

人気ブログ「あき恵ちゃんのチョベリグ日記」より。この記事の中で吉本坂46への応募について触れているが、誰が応募したかなど具体的な内容については言及していない。

 

 

もし、仮に吉本坂46のオーディションにおいて新喜劇からの立候補者が合格した場合どうなるのでしょうか。

 

新喜劇タイムズでは前回、吉本新喜劇における恋愛事情についてご紹介しました。

 


吉本新喜劇内では原則「自由恋愛」がルールとなっています。 

しかし吉本坂46のオーディションに合格した場合、新喜劇に所属していてもこの「自由恋愛」のルールが適用されない可能性が出てきます。

また合格者が既婚者の場合、配偶者がいる事がAKB48グループにおける「恋愛禁止」のルールに照らし合わせた上で認められるのかどうか整合性を見極める必要があります。

 

さらに、ギャラの配分を巡って厳しい声が上がっています。 

 

 

「会見で芸人たちから出た質問には、とてもリアルなものがありました。しずるの池田一真からは『所属はソニーですけど、ギャラの割合は吉本になるんですか? それともソニーの割合? それ吉本だったら、やる人いないんじゃないかな』と切実な発言がありました。結局、答えはあいまいにされたままその場は終わりましたが、これが芸人たちの本音なのではないでしょうか」(前出と別のテレビ局関係者)

 

 吉本といえば、元モーニング娘。藤本美貴の夫、品川庄司庄司智春や、木下優樹菜の夫、FUJIWARA藤本敏史、モデルの近藤千尋の夫、ジャングルポケット太田博久らが、妻との収入格差を公言しており、ギャラの取り分が少ないことで知られる。そして、当然ながら吉本の芸人は、そもそもアイドルになりたくて吉本に入ったわけではない。

吉本坂46、シャレにならない裏事情:Business Journal

 

新喜劇座員のうち、若手座員の一部の人においては入団出来ても十分な舞台出演の機会を与えられず、アルバイトをいくつも掛け持ちして生活を送る事は珍しくありません。

 

そうした中での今回の吉本坂46のオーディションはまさに千載一遇の大チャンスといえるでしょう。

しかし合格して吉本坂46に加入すれば、デビューするまでの間に数々の厳しいレッスンが待ち受けている上、その後デビュー出来たとしても歌・ダンスの練習を継続的に行わないといけなくなるのではないでしょうか。

 

新喜劇座員の場合だと吉本坂46の公演に加えて吉本新喜劇の本公演、さらに各地の営業で披露する新喜劇などこれまで以上に多忙を極める事になります。

 

本業である吉本新喜劇の稽古、吉本坂46の公演に向けた継続的な歌・ダンスの練習、これらを完璧にこなすとなると少し無理があるのではないでしょうか。

 

 

吉本坂46の今後の方向性は、合格者次第で決まってくると思います。一連のプロジェクトについてインターネットメディアのBusiness Journalは関係者の声として次の内容を報じています。

 

 

「今回の試みは話題性はありますが、売れている人は忙しい時間の合間を縫ってまで、ギャラも低いのにアイドル活動しようとは思わないでしょうね。かといって、無名のタレントばかりでは、グループの話題性も半減してしまう。難しいところですよ。ただ、吉本の場合、芸人枠と、アスリートや音楽家などの文化人枠ではギャラの取り分が違うので、芸人枠以外からの希望者は多いかもしれません」 

 

発表後、様々な物議を醸している吉本坂46乃木坂46欅坂46が長い時間をかけて積み上げてきた功績に泥を塗る事にならないよう願うと共に、今後の吉本坂46を巡る状況について冷静に注視していきたいと思います。

 

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続報1:書類選考合格者発表

 

 3月22日(木)の午前10時に、吉本坂46オーディションの一次審査・書類選考の合格者が東京・新宿の吉本興業東京本部、渋谷のヨシモト∞ホール、そして大阪・なんばのよしもと漫才劇場で一斉に発表されました。

 

応募者数は1747人、そのうちの751人(全体の約43%)が一次審査を通過しました。

 

 

若手芸人や大御所芸人などが名を連ねる中、吉本新喜劇からは50人が一次審査を通過しました。

まさか新喜劇からこれほど合格者が出るとは思っていませんでした。

 

 

吉本新喜劇から何人応募があったのかについては分かりませんが、新喜劇座員の中でかなりの数の応募があったものと思われます。

また、新喜劇座員全員に「必ず応募するように」といった内容の通達が行われていた可能性も考えられます。

 

 

 

 

 

ただ個人的に驚いたのがよしもと自身がプロデュースしたアイドル「つぼみ」のメンバー9人のうち1人を除いて、全員が書類選考を通過していた事です。

つまり自身のアイドル活動の傍ら、密かに応募していたという事になります。

 

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吉本坂46オーディション一次審査の合格者一覧(一部)。「つぼみ」のメンバーの名前が確認できる(黄色の丸印)。

 

 

これが彼女達のファンに与える心理的な面、そしてアイドルグループ「つぼみ」がこれから先どうなっていくのか気になるところです。

 

 

なお今回の合格者発表と共に、吉本坂46の密着番組の詳細が発表されました。

 

 

タイトルは『吉本坂46が売れるまでの全記録』。司会は東野幸治さんが、その他に乃木坂46松村沙友理さん・クイズ作家の古川洋平さんが出演します。 

 

テレビ東京で4月3日(火)、テレビ大阪で翌4日(水)よりスタートです。

放送日時はテレビ東京は毎週火曜日・深夜2:05~2:35、テレビ大阪は毎週水曜日・深夜2:35~3:05です。

 

 

 二次審査は4月に東京・大阪でグループ面接が行われる予定で、これを通過した人は秋元康さんによる最終審査に臨むことになっています。

 

また続報を待ちたいと思います。

 

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新喜劇座員の結婚について考える

 1月18日(木)、吉本新喜劇の吉田裕さんが婚約したことを発表しました。

 

 

 お相手は同じく吉本新喜劇前田真希さん。突然の発表に多くのファンが驚いたのではないでしょうか。

 

 吉本新喜劇における恋愛事情についてはあまりよく知られていません。そこで今回はそんな新喜劇座員の恋愛事情について新喜劇タイムズで独自に考えてみたいと思います。

 

 

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”ビッグカップル”の誕生にファン悲喜交々

 この日(1月18日)裕さんは西梅田劇場でリーダー週を務め、真希さんは祇園花月での公演に出演中でした。

同日昼にネットニュースで一斉に二人の婚約が報じられると、新喜劇ファンの間を中心に瞬く間にこの情報がツイッター上で拡散されました。

 

 ツイッター上では二人が付き合っていた事に対して驚きの声と同時に、祝福のツイートが多く投稿されました。

一方で双方のファンからは「ショック…。」という声も聞かれ、新喜劇ファンの反応は悲喜交々したものになりました。

 

 真希さんには同じく吉本新喜劇に所属する2歳年下の妹・前田まみさん(36)がいますが、まみさんから見て裕さんは”義理の兄”ということになります。家族が一人増えてますます賑やかになりそうですね。

 

 

 

 

 一般人と結婚する新喜劇座員は数多くいますが、座員同士での結婚は滅多にありません。

今回の婚約発表により座員同士のカップルは1992年の内場勝則・未知やすえ夫妻、2009年の中條健一・秋田久美子夫妻に続き3組目となります。

 

 

 なお挙式・披露宴の予定は現時点では無く、裕さんの誕生日である3月29日(木)にNGKで開催される単独イベント『吉田裕の新喜劇 vol.2 ~NGKですんのか~い!~』で真希さんと共に改めてファンの皆様へ結婚のご報告を行いたいとのこと。実質、披露宴と同じ意味合いになりそうです。

 

 

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前回からちょうど1年の節目に行われる『吉田裕の新喜劇 vol.2 ~NGKですんのか~い!~』。婚約した二人がどのような形で登場するのか気になるところだ。

吉本興業/よしもとクリエイティブ・エージェンシー

 

 

 

 

 

 

芸能報道の本来あるべき姿…?

 ここ数年、週刊誌などの芸能報道における芸能人のプライバシーを巡って盛んに議論が巻き起こるようになってきています。

 

 話は変わりますが一般的に”熱愛報道”や”不倫疑惑”といわれる類いのスクープは、カメラマンによる隠し撮り→週刊誌への売り込み→週刊誌への記事掲載→大手スポーツ紙に週刊誌記事の内容を転載→TVのワイドショー番組での報道 という流れが基本的です。

 

そして芸能事務所は「プライベートについては本人に任せている」「報道各位について承知していない」などと個人の問題に対してあくまで中立的な立場にあるという形でコメントを発表する必要が出てきます。

 

 

 

今回、婚約発表を行った吉田裕さんはすっちーさんと共に「乳首ドリル」で全国的な知名度を獲得し吉本新喜劇の発展に大きく貢献してきました。そのため、芸能界における影響力の大きさから週刊誌の関係者などにプライベートをマークされる可能性もありました。

 

しかし、結果としてそのような事態には至らず今回の突然の婚約発表に繋がりました。

二人がプライベートでお付合いする中で、普段からこうした週刊誌の関係者に気付かれないよう生活する事が功を奏したという可能性もありますが、何より一番は同じ吉本新喜劇の関係者が二人のプライベートに極力介入せず守ってくれたという所にあると思います。

 

 

奇しくも翌1月19日には、同じ芸能界で音楽プロデューサーの小室哲哉さんが週刊誌での不倫疑惑報道により引退を表明する事態が起きています。

 

不倫疑惑報道により引退を表明した音楽プロデューサーの小室哲哉さん。小室さんの芸能界引退に対し、週刊誌の行き過ぎた報道の在り方を指摘する声も出ている。

 

 

この2日間に同じ芸能界で起きた正反対の出来事は、芸能人のプライベートが保証される事、そして吉本新喜劇が全国的に有名になる事に対してどう在るべきか疑問を投げかけているように感じます。

 

 日本における芸能報道の在り方が大きく改善することを願ってやみません。 

  

 

 

 

 

 

”自由恋愛”のルールの下で

 1992年の内場勝則・未知やすえ夫妻の結婚に至るまでのエピソードにこういうものがあります。

 

 

内場・未知やすえ夫妻の交際発覚当時、桑原は昔から伝統として継承されていた「劇団内部での恋愛は御法度」という掟を盾にして猛反対したとも伝えられる。結局、内場とやすえの結婚は桑原が折れて認める形で実現し、以降も団員同士の結婚に関しては積極的に承認しているようである。ただし、劇団員同士の結婚においても、桑原の承認が絶対条件となっている。

桑原和男 -Wikipedia

 

 

 新喜劇内では「自由恋愛」 が基本的なルールとなっています。ただし、上記にもあるように座員同士の結婚については桑原和男師匠による承認が必要となっています。

 

この承認について、新喜劇タイムズはいわゆる「仲人」としての役割を担っている部分があるのではないかと考えています。

もし、仮に今いる3組とは別にある新喜劇座員夫婦がいるとしてその二人に何かしらのスキャンダルが起きた場合、関係者・ファンの方々に対する影響は大きく、ひいては吉本新喜劇に対するイメージダウンを招く恐れもあります。

 

桑原和男師匠による承認は、そうした事態にならないために「私が責任をもって共に新喜劇座員であるこの二人の結婚を認める」という”保証”としての意味合いを含んでいるのではないかと思われます。

 

 

しかし、桑原和男師匠は現在82歳。今後のことを考えると、これからも桑原師匠にこの役割を任せるのは少し不安が残ります。

 

個人的には今後も吉本新喜劇が末永く円滑に続いていくために、この役割を色んな新喜劇座員と幅広い交流があり、かつ寛容な心で座員同士の結婚を受け入れる事が出来る別のベテラン座員に譲るべきだと思います。そして、その話し合いの機会を秘密裏に設けるべきではないでしょうか。 

 

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 吉本興業/よしもとクリエイティブ・エージェンシー

 

 

 

 

 

 

新喜劇座員同士のチームワークを改めて証明

 裕さんは婚約発表にあたって行われた記者会見で次のように話しています。

 

 

吉本新喜劇の先輩に結婚の報告をしに行った際、「皆さん、ほとんど驚きませんでした」と裕。「皆さん、(付き合っていることに対して)目をつぶってくれていたんだと思います。関係を突き詰めることもなくて。たぶん、突き詰めてしまったら"こいつら終わってしまうんじゃないか"というお気遣いがあったのではないかと思います」と振り返りました。

ー よしもとニュースセンター:吉本新喜劇・吉田裕が同じく吉本新喜劇前田真希との入籍を発表しました! 

 

通常公演での新喜劇においてチームプレーが大事であるといわれるようにプライベートにおいて、どんな座員であっても他の座員のプライベートに極力口を挟まないというのはある意味チームワークであるといえる部分があるのではないかと思います。

 

これからも共に吉本新喜劇を続けていくために「チームメイト」として他人に迷惑をかけない。今回の婚約発表は芸能界におけるプライベート事情に対しての”お手本”ともいえる部分を示したように感じます。

 

 

 

 何はともあれ、新婚生活の為の新居を構えるなど新たな幸せを歩み始めた吉田裕・前田真希夫妻。お二人にはこれからも末永く幸せな生活を送ってほしいと思います。

 

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吉本興業/よしもとクリエイティブ・エージェンシー 

 

 

 

 

 

おわりに

 最後に、吉本新喜劇に関するデータを少しご紹介します。

 

・新喜劇座員比率(元号別)

 来年(2019年)4月をもって平成が終わりますが、昭和世代と平成世代の座員の比率を比べてみると昭和世代が圧倒的に多いですね。

 昭和が60年以上長く続いたことが影響していますね。

 

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※2018年3月5日現在

 

 

 

 

 

・新喜劇座員比率(出身地別)

 やはり笑いの殿堂・大阪出身の座員が一番多いですね。次を占めるのは兵庫出身の座員でした。

 ちなみに、東北地方出身の新喜劇座員はまだ1人もいません。 

 

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※2018年3月5日現在(総人数:105人)

『よしもと新喜劇お正月スペシャル』について考える

 吉本新喜劇では毎年12月に恒例の「よしもと新喜劇お正月スペシャル」が開催されます。

 しかし、近年のお正月スペシャルの動きをめぐって異変が起きています。新喜劇の内部で一体何が起きているのでしょうか。

 

 

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吉本興業/よしもとクリエイティブ・エージェンシー

 

 

 

 

 

今年(2017年)のお正月スペシャルについて

 今回のお正月スペシャルは、2014年の「西遊喜」以来3年ぶりに辻本茂雄座長がカムバックし、大盛況のうちに終了しました。

 

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よしもと新喜劇お正月スペシャルに3年ぶりの出演となった辻本茂雄座長。森田展義・アキ(水玉れっぷう隊)と共に登場し、「新ローテーショントーク」を披露した(画像は毎日放送(MBS)のサイトより)。

 

 

今回のお正月スペシャルの出演者は以下の通りとなりました。

 

【座長】

 内場勝則辻本茂雄、すっちー、酒井藍、川端泰史

【男性座員】

 池乃めだか島田一の介Mr.オクレ青野敏行、アキ(水玉れっぷう隊)、烏川耕一、西川忠志清水けんじ高井俊彦今別府直之、吉田裕、太田芳伸、佐藤太一郎、松浦真也森田展義信濃岳夫、清水啓之、新名徹郎、奥重敦史、諸見里大介

【女性座員】

 浅香あき恵、末成由美若井みどり、未知やすえ、山田花子島田珠代宇都宮まき前田真希、井上安世、金原早苗、森田まりこ前田まみ服部ひで子岡田直子、小寺真理、松浦景子

 

 

 この『よしもと新喜劇お正月スペシャル2018』は、なんばグランド花月のリニューアル工事などの影響に伴い、開催日が12月26日(火)とこれまでで最も遅い実施となりました。

 

今回はポスター・詳細な出演者に関する発表は当日まで無く、事実上のサプライズ発表となりました。それだけに、今回辻本座長が3年ぶりに出演されることに対するファンの期待は大きく、満足度は高かったことでしょう。

 

 

 この模様は毎日放送(MBS)にて、2018年1月3日(水)の午後2時30分から90分にわたって放送されますので、近畿広域圏の方は放送をお見逃しなく。

また、その他の地域でも順次遅れネットで放送する場合がありますので適宜番組表をチェックして下さいね。

 

 

 

 

 

 

お正月スペシャルから見える吉本興業の思惑

 今回のお正月スペシャルでは座長として唯一、小籔千豊さんは出演しませんでした。情報によれば、出演されていたドラマ「陸王」の打ち上げに参加されていたとのことです。

 

 

 全座長共演は2012年のお正月スペシャルの公演を最後に実現していません。今回も小籔さんの不在により、5年連続で全座長共演とはなりませんでした。

 

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よしもと新喜劇お正月スペシャル2011の公演に先立ち、記者会見する内場勝則辻本茂雄小籔千豊・川端泰史座長。中央は当時『トイレの神様』が大ヒットした歌手の植村花菜さん。

 

 

 2013年・2014年は小籔千豊座長が、2015年・2016年は辻本茂雄座長が不在となり不仲説が指摘される二人の間を中心に、新喜劇内部で分断が起きている状況が鮮明となりました*1

 

また、新喜劇メンバーのお正月スペシャルの出演においても、内部で差別化が起きているのではないかと指摘されています。

 

 

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 今回のお正月スペシャルに関しても、通常公演で内場さん・辻本さんの回に多く出演されているメンバーがほとんど出演しませんでした。そのため、新喜劇内部で依然として分断が続いている状況が垣間見えます。

 

 

 お正月スペシャルのキャスティングには、運営側の強い意向が反映される傾向があります。小籔座長以降の4座長を推したい運営側としては、内場さん・辻本さんの回に出演されているメンバーをお正月スペシャルで共演させないことで、4座長の回に出演されているメンバーに注目が集まるようにしたいのでしょう。

 

 

 一方で今回、お正月スペシャルに辻本座長が出演したことで運営側が辻本座長のファンに一定の配慮をしているように見えます。

 しかし、直前の12月22日(金)には「年末だよ!!吉本新喜劇特別公演!」と題して4座長公演が行われています。

 

 運営側としては4座長を推して世代交代を進めたいにもかかわらず、辻本座長の人気が依然として高いためプロモーションに苦労している様子がうかがえます。

 

 

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 吉本興業/よしもとクリエイティブ・エージェンシー

 

 

 内場さんは57歳、辻本さんは53歳と世代交代に伴う座長の入れ替わりの時期に差し掛かっていることは確かでしょう。しかし、それを「吉本興業が率先して行う」というのは間違っているのではないでしょうか。事務所からの圧力などが一切なく、本人の意志だけで行われるべきものではないでしょうか。

 

また、新喜劇メンバーとりわけ若手メンバーの間でもお正月スペシャルでの共演において分断が進みつつあります。吉本新喜劇の将来を担う若手メンバーにおいて早い段階から分断される状態が、新喜劇の未来のためになるのでしょうか。

 

状況が改善されることを祈ります。

 

 

 

 

 

お正月スペシャルに対する批判

 こうした出演メンバーに対する事案に加えて、お正月スペシャルのチケットの発売方法にも批判の声が上がっています。

下の表はこれまでのチケット料金の推移です。

 

 

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 2010年からの7年間で最大2,000円も値上がりしていることがわかります。さらに、このお正月スペシャルはチケットを発売するにあたって、出演者を一切発表しません。

 

 こうした発売方法が災いし、前回(2016年)の公演では「5,500円ものチケットを出しておきながら出演者が少ないのはどういうことなのか」「買わなくて正解だった」などとツイッター上を中心に批判の声が殺到しました。

 

今回は、チケット料金については据え置かれ、出演者が辻本さんを含めやや微増したこともあり、不満の声は聞かれませんでした。

 

一連のチケットの発売手法に関しては、「キャストをわざわざ発表しなくても売れる」という吉本興業の近年の新喜劇ブームに対する驕りの姿勢が垣間見えます。

それと同時に、キャストを発表してしまうと出演者によって売り上げが目に見える形で大きく変動することに対する吉本興業の恐怖心の表れともいえるでしょう。

 

 吉本興業には、こうした寄席興行はお客さんとの信頼関係で成り立っているという基本中の基本を忘れないでほしいと思います。

 

 

 

 

吉本新喜劇の明るい未来のために

 2017年は、酒井藍さんが”女性初”の座長に就任したり、内場勝則さん&辻本茂雄さんが通常公演では7年ぶりとなる共演を実現、さらに吉田裕さん・信濃岳夫さん・諸見里大介さんによるリーダー公演や数多くの新喜劇座員による単独イベントが実施されるなど、吉本新喜劇の盛り上がりはこれまで以上のものとなりました。

 

 2018年が新喜劇座員およびファンの皆様にとって、明るく平和で笑顔があふれる素敵な一年になりますこと、そして新喜劇座員一同が笑顔で揃って共演できるひと時が訪れますことを願っております。

 

 

   新喜劇タイムズの今年の記事については、今回が最後となります。記事のアップロードにつきましては、停滞していた時期が時折ありましたことをお詫び申し上げます。

 

 来年2018年につきましては、なるべくゆっくりとしたペースで吉本新喜劇についての”個人的な考え”を書いていくことが出来ればと思います。

 

 

 2018年も新喜劇タイムズを何卒よろしくお願い致します。

 

 

 

 

 

おわりに

 

最後に、吉本新喜劇に関するデータを紹介します。

 

・新喜劇座員比率(性別)

 男性が依然として多いことがよく分かります。吉本新喜劇はまだまだ「男性社会」のようです。

 

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※2017年12月20日現在

 

 

関連記事

 

 

・新喜劇座員比率(世代別)

 30代が最も多く、10代~30代の若手座員を合わせると全体の約6割を占めます。吉本新喜劇はこうした若手座員の絶え間ない努力によって支えられているのです。

 

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※2017年12月20日現在

 

 

 

 

 

・金の卵オーディション出身者の比率

 今年新しく入団した金の卵第9個目が一番多いですね。来年には金の卵オーディション第10個目が行われる予定です。人数の比率は一体どう変わるのでしょうか。

 

 吉本新喜劇は若手座員が退団するケースが多いということは以前の記事でも言及しましたが、皆さんの活動が出来るだけ長く続く事を祈るばかりです…。

 

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※2017年12月20日現在

 

 

 

関連記事

*1:但し、2015年のお正月スペシャルに関しては連続テレビ小説『あさが来た』の撮影もあったため、スケジュール調整が難しかったのではないかとの指摘もある。