新喜劇タイムズ

吉本新喜劇についていろいろ考えるブログです。

吉本新喜劇オーディションについて考える

 近年吉本新喜劇が注目されている中で「新喜劇の座員になってあこがれの舞台に立ちたい」、そう思う人は少なくないのではないでしょうか。

 

現在、吉本新喜劇に入団するためには原則オーディションに合格しないと入団することは出来ません。でも、そんなオーディションの事についてあまり深く考えたことはないのではないでしょうか。

 

そこで今回は吉本新喜劇で不定期に開催されている一連のオーディションについて考えてみたいと思います。

 

 

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吉本興業/よしもとクリエイティブ・エージェンシー

 

 

 

 

 

過去最高の合格者数を出した”金の卵9個目オーディション”

 5月7日(日)に行われた「小籔・川畑・すっちー 3座長新喜劇特別公演 vol.3」のエンディングで、今年1月から2ヶ月間にわたって開催された金の卵9個目オーディションの合格者がお披露目されました。

 

 

 

 

 

 

 今回のオーディションの合格者数はこれまでで過去最高の17人となりました*1

 

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今回のオーディションにおいて、なぜこれほどまで多くのメンバーを採用したのでしょうか。

 

 

 

吉本新喜劇は現在、西日本を中心に地方公演が行われていたり、東京公演が年に一回行われているように徐々に関西から全国区に拡大しつつあります。

 

各地で公演が行われるとなると本公演と地方公演の間でのメンバーの調整が重要になってきます。

その際、調整できるメンバーの数が少ないと公演に支障をきたす恐れがあります。

 

その為に、人数を増やして余裕をもたせる、吉本新喜劇をさらに全国区に広げる事を意識して吉本興業は今回のオーディションでこれほどの人数を採用するに至ったのではないかと考えています。

 

 新喜劇タイムズでは今回、このうち2人の男性座員に注目しました。

 

 

 1人目はジャボリ・ジェフさんです。

今回の入団でジャボリさんは、吉本新喜劇58年の歴史において初の外国人男性座員となりました。

また、合格時の年齢としては最高の42歳での入団となりました(これまでの最高は後藤秀樹さん【金の卵6個目】の40歳《2012年当時》。)。

 

 

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  ジャボリさんはアメリカのコロラド州出身。アメリカ人の両親のもとで育ち、8歳の時から始めたテコンドーで、21歳の時に全米3位を記録。吉本新喜劇で現在の座長体制がスタートした1999年に来日し、外資系の人事として東京で働いていたといいます。

 

その後、人材紹介業など職を転々としたのち、昨年末に大ファンだった吉本新喜劇のオーディションの告知を見つけ応募。今回の入団に至りました。

 

 

 

吉本新喜劇の舞台ではこれまで、ブラジル3兄弟シリーズに代表されるように外国人の役をいずれも日本人が演じてきました。

今回のジャボリさんの入団によって、吉本新喜劇の公演における外国人の役の表現の仕方が今後徐々に変わっていく事があるかもしれません。

 

吉本新喜劇はあくまで日本人を対象にした芸能ですが、今回のジャボリさんの入団を機に今後オーディションで外国人が入団する可能性は必ずしもないとはいえません。

 

日本在住の外国人が急増する中でこれからどれくらい吉本新喜劇グローバル化が進む可能性があるのか考えてみる必要がありそうです。

 

 

 

 2人目は永田良輔さんです。

 

永田さんは入団される前に俳優として「時効警察」シリーズなど数多くの刑事ドラマに出演されていました*2

 

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永田さんはこのお披露目の際に、「怪しく中性的な雰囲気の男の子でいきたい」と述べました。

 

 

 吉本新喜劇ではこれまで中性的な性格を持つ人物が登場する場合、ほとんどが女装した"オネエ"の類に入る人の役でした。

 しかし、現実には同じような人物全員が女装をしているわけではありません。

 

 今後、永田さんがどのような形で起用されていくかはまだ分かりませんが、吉本新喜劇のストーリーの中でLGBTに関する描写が増える事があるかもしれません。

 

 

 

 

 

 

吉本新喜劇オーディションの歴史

 今回、過去最高の合格者数を出した「金の卵9個目オーディション」ですが、そもそも現在のようなオーディションはいつから始まったのでしょうか。

 

 

1959年に吉本新喜劇が旗揚げされて以降、入団する際は「研究生」として入団する形がとられてきました。

 

しかし1988年、期限までに観客動員数が目標値に達しなければ吉本新喜劇自体を廃止にするという、いわゆる『新喜劇やめよっカナ⁉︎キャンペーン』が展開されることになります*3

 

この際に、当時の吉本新喜劇のベテラン勢が退団や脇役にまわるなどして初めての世代交代が起こり、システム自体も大きく変わることになります。

 

 

1990年代以降、吉本新喜劇の座員を募集するオーディションが不定期で実施されるようになりますが、当時は現在とは違う名前でオーディションが実施されていました。

 

 ―当時は吉本新喜劇ジュニア(YSJ)ですね。
その時のオーディションで受かったのが、7人で今も5人残ってます。
五十嵐サキちゃん、伊賀健二秋田久美子ちゃん、今東京へ行ってる国崎恵美ちゃん、そして僕ですね。
何年かぶりのオーディションで、僕らの上が藤井(隆)兄さんで、僕らのあとはオーディションがなくて、師匠の弟子から来た人とか、その後、NSC新喜劇コースの今別府とか、それから金の卵という感じですね。

よしもと新喜劇 座員紹介 第51回 山田亮 |MBS

 

 

 その後、2004〜05年にかけて第1回目の金の卵オーディションが実施され現在に至ります。

 

次のオーディションがいつ開催されることになるのかは分かりませんが、今後の座員の人数の変化等を考えると、短くても2年後あたりに開催されることになると思います。

 

 

 もし、入団を考えている方がいましたら今から次のオーディションに向けて着実に準備を進めていきましょう。

 

 

 

吉本新喜劇にはNSC出身者が多い?

 

 現在、約100人ほどの座員を抱える吉本新喜劇ですが、金の卵オーディションにおいて一般からの入団に加えて吉本のお笑い学校『吉本総合芸能学院(NSC)』からの入団者も大勢います。

 

 

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 この人数の比率は一体何を意味するのでしょうか。

 

 

 NSCについては知っている方もいるかもしれませんが、NSC入校≒吉本入社という扱いとなります。つまり、NSCに入校する事は実質吉本の芸人である事と同じ意味になるのです。

 

実際、NSCにいつ入校したかどうかで芸歴が決まりますし、新喜劇に同期入団した人たちの中でも「兄さん」「姉さん」とツイッターなどでやり取りするケースも見受けられます。

 

 

 もし、一定程度の実力がある入団希望者のうち、一般から多く採用するとなるとどうなるでしょうか。

 

 この場合、新たに人を雇わなくてはいけなくなりますからその人たちに支払う給料が新たに発生します。その分だけ捻出しなければいけない資金が多くなるのです。

 

 

 しかしNSC出身者から多く採用するとなれば、入団したとしても吉本興業全体の芸人の総人数は変わりませんから、「内部移籍」という形で資金面などに大きな影響を与えることなく、入団させることが出来るのです。

 

 

 ただ、近年の芸能界を取り巻く環境の変化や少子高齢化が進む現状を考えると、一般からの採用をもう少し広げた上で審査すべきではないかと個人的には思います。

 

 

 その方が、”ごり押し”と批判されるリスクを減らすことができますし、より実力のある人を発掘できるより良い機会になるのではないかと思います。

 

 

 

 

本当にやる気だけの問題?退団者が多い現状

 

 近年は「乳首ドリル」で一躍名をはせた吉田裕さんや、ギター芸でおなじみの松浦真也さんなど金の卵オーディションで入団した若手座員が注目を集めつつあります。

 しかし、まだ大半の若手座員は人気を得るための必死の努力を続けている状況です。

 

 

 ご承知のとおり、お笑いの世界が大変厳しいものであることは言うまでもありません。しかし、吉本新喜劇は漫才師などとは違う事情を抱えています。

 

 

これまで金の卵オーディションでの入団ののち、人数に幅はありますが退団者が続出するという事態が繰り返されてきました。

 

 

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やる気もなく出番が与えられない状態が続いて退団となれば言うまでもありませんが、ある程度の出番が与えられているにもかかわらず退団に踏み切るというケースが後を絶ちません。

 

 

これまで長年芸能界と共にけん引してきたテレビなどのメディアに対する信用の低下や、コンテンツの多様化、さらに少子高齢化により入団希望者が減る可能性のある現状を踏まえると、若手の育成がこれまで以上に重要になってくるのは間違いありません。

 

 

吉本興業にとっては「ただ足を運んでお金を落としてくればいい」だけの事なのかもしれませんが、果たしてそれでいいのでしょうか。

 

若手座員のPRをこれまで以上に強化するなどの策を打つことはできないのでしょうか。

 

 

もし、今後若手座員が今以上に減ってしまえば吉本新喜劇を続けることは難しくなってしまいます。若手座員の育成は急務なのです。

 

 

 

 

 

座員たちの努力だけでは限界があります。将来吉本新喜劇に入団したいという人の夢を潰さない為にも、ファンの皆さん等で声を上げてあらゆる可能性を探っていく必要がありそうです。

 

 

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*1:但し、諸般の事情により1人が辞退しています。

*2:永田良輔 - Wikipedia

*3:当時設定された目標観客動員数は1989年10月から1990年3月までの半年間で延べ18万人《1日平均に換算すると約1000人》でした。

【吉本新喜劇2027 第4回】「吉本新喜劇 佐藤太一郎企画」から考える吉本新喜劇の未来

 吉本新喜劇の若手座員にスポットを当てながら、吉本新喜劇の未来について考えていくシリーズ『吉本新喜劇2027』。

 今回は吉本新喜劇での”熱い芝居”で注目され、独自に立ち上げた自身の企画と共に日々成長を続ける佐藤太一郎さんについて特集します。

 

 

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3年前の公演を”新たな青春物語”として再演

 7月4日(火)と5日(水)になんばグランド花月で、吉本新喜劇 佐藤太一郎企画その19『風のピンチヒッター'17』が上演されました。

 

 この作品は佐藤太一郎さんが吉本新喜劇に入団する前に所属していた劇団「ランニングシアターダッシュ」(現在は解散)で1997年に上演された作品「風のピンチヒッター」を基に作られた作品です。

 

 

野球への愛だけは人一倍あるものの、エースにはなれない平凡な男子高校生を中心に弱小野球部が奮闘する姿を描いた青春物語です。

舞台は球場を思わせるシンプルな美術で、佐藤は主人公のミナミを演じました。転校生として大阪府立第三高校にやってきたミナミ。時同じくして、廃部目前の弱小野球部の救世主と噂された少年も転校生として第三高校へ。ミナミとぶつかった拍子に帽子が入れ替わり、ミナミが救世主に間違われることに。ところがミナミは驚くほどの運動音痴。野球への愛はあるものの、即戦力としては頼りにならず...。ですが、ミナミが入部したことをきっかけに、徐々に野球部に活気が戻り、ある夏、甲子園出場をかけて数々の奇跡を呼び起こしていくのでした。  

よしもとニュースセンター:NGKを走り抜けた! 熱い演技と笑いで魅了した「吉本新喜劇 佐藤太一郎企画その19『風のピンチヒッター'17』」 

 

  今回の公演は千秋楽である5日(水)の方に私は観に行きましたが、感じたのは普段の新喜劇の公演と大幅に客層や雰囲気が違うことでした。

 

通常の新喜劇の公演では観客は親子連れや若年層の人が多いのですが、今回は親子連れが少なく年齢層もやや高めな印象を受けました。普段新喜劇を観ることがあまりない人達がたくさんNGKに足を運んだことで新喜劇を観に行く時とは全く違う空気に包み込まれているような感じがしました。

 

 またNGKの客席に入るための各入り口に暗幕が備え付けられていますが、その暗幕の使用そして極力照明を点けずに館内を真っ暗にするなど、より世界観に入るための工夫が徹底されているところもまた普段とは違う雰囲気を感じました。

 

 

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廃部寸前の弱小野球部を甲子園出場へと導く剣道部のサカモトを演じた吉本新喜劇の鮫島幸恵。

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劇中では普段の新喜劇でもお馴染みの目玉いじりなど新喜劇の要素も所々盛り込まれていて、笑いを誘う場面もありました。

公演終了後は大勢の観客によるスタンディングオーベーションが行われ、私も参加させていただきました。それは私を含め、この舞台が多くの人々の心に残るものになったことを表しているのではないでしょうか。

 

 

 

 実はこの作品は3年前にも、ZAZA HOUSEで上演されています。

家に帰った後、下の動画を見てみましたが同じ物語であるとはいえ、今回とはまた違った熱気に包まれているような感じがしました。

 

www.youtube.com

 

キャストは今回と大幅に異なり、吉本新喜劇からはレイチェルさんが参加しています。また、ステージの大きさも小さかったためどうしても表現の幅に限界があったのではないかと思います。

 

今回の舞台ではステージの大きさはZAZA HOUSEの何倍も大きく、特に激しく動き回るシーンでは動くことの出来る範囲が広かったためかなり躍動感あふれるものになっていたと思います。

 

 

 2日間にわたって行われた今回の公演は本番の数日前まで満席になるかどうかギリギリの状態でしたが、直前に両日の公演共に完売。全てが最高潮の中で幕を閉じました。

 

 

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 『吉本新喜劇 佐藤太一郎企画』とは?

  では今回の『風のピンチヒッター'17』で19回目を数えた「吉本新喜劇 佐藤太一郎企画」とは一体どんなものなのでしょうか。

 

佐藤太一郎企画はこれまでに以下の舞台が公演されています*1

 

  1. 『一番の誕生日!』(2010年6月・京橋花月)
  2. 『LOVE IS BUBBLE』(2011年9月8日・∞ホール大阪)
  3. 『今宵の月のように』 (2012年3月6日・5upよしもと)
  4. 『Wedding Eve』(2012年9月23日・5upよしもと)
  5. 『グッド・コマーシャル』(2013年3月9日・5upよしもと)
  6. 『愛をくらえ』(2013年10月10日・5upよしもと)★
  7. 『ヒトダマ』(2014年3月16日・5upよしもと)★
  8. 『風のピンチヒッター'14』(2014年6月25日~28日・ZAZA HOUSE)★
  9. 『ダイヤル38』(2014年9月10日・ZAZA HOUSE)
  10. 『冷静と情熱と男と女のあいだ』(2014年12月19日・なんばグランド花月)★
  11. 『ヒトダマ』《再演》(2015年3月11日・ルミネ the よしもと)
  12. 『夏の魔球'15』(2015年6月19日~21日・近鉄アート館)
  13. 『グッド・コマーシャル』《再演》(2015年7月22日~23日・なんばグランド花月)★
  14. 『STANDARD BOOKSTORE』(2015年9月17日~18日・スタンダードブックストア心斎橋)★
  15. 『do with cafe』(2016年1月20日~21日・do with cafe)
  16. 『未来の今日』(2016年3月4日~6日・恵比寿エコー劇場)
  17. 『THE END'16』(2016年6月23日~26日・YES THEATER)★
  18. 『闘う男』(2017年2月28日・HEP HALL)
  19. 『風のピンチヒッター'17』《再演》(2017年7月4日~5日・なんばグランド花月)

  

 分析してみると2010年6月に第1回の公演が行われて以降、回を追うごとに1年間の上演回数が増加し、よしもとの常設劇場だけでなく大阪や東京の小劇場などでの公演も行われていることが分かります。やはりそれだけ多くの人の注目を集めると共に、様々な可能性を追求したい太一郎さんの姿勢がこの公演の数々に表れているのだと思います。

 

公演は若手の新喜劇座員が多数出演したものや、関西の劇団で活躍する俳優が共演するものなど、内容も多岐にわたります。吉本新喜劇 佐藤太一郎企画 その7『ヒトダマ』では座長の内場勝則さんが特別出演したこともあります。

 

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太一郎さんはYoutubeに公式チャンネルを開設しており、公演のダイジェスト動画には”「吉本新喜劇 佐藤太一郎企画」は年間数回にわたって佐藤太一郎プロデュースにより行われる公演です。お芝居を中心に様々な企画に佐藤太一郎が挑戦します!”と企画の趣旨が動画の中で紹介されています。

現在上記の19の舞台のうち★印が付いている7つの公演のダイジェストが公式チャンネルで公開されていますので、お時間のある方は公式チャンネルをのぞいてみて下さい。

 

 

www.youtube.com

 

 

 笑いをとる事だけが全てなのか?

 

  吉本新喜劇は新喜劇という言葉に則れば、「芝居」と「笑い」の要素が織り交ぜられた一つのエンターテイメントです。

最近の新喜劇ブームでは後者の「笑い」の方がよく注目を集めがちですが、それが「芝居」やストーリーなどの他の要素の上に成り立っていることを忘れてはいけません。

 

 

佐藤太一郎企画は次回で記念すべき20回目を数えます。

つい先日には本人のツイッターで次回の公演が、その5・その13で上演された『グッド・コマーシャル』を東京で初めて上演することが発表されました。

 

 

 

 

今後の活躍がますます期待される太一郎さんですが、気になる動きもあります。

 

 昨年の12月に行われた「よしもと新喜劇お正月スペシャル」では内場座長や辻本座長の回に出演しているメンバーのほとんどが登場しなかったことに対して批判が殺到しました。

そうした中で、すっちー座長の回に多く出演しこの佐藤太一郎企画を通して注目を集めつつあった太一郎さんも上記のメンバー同様に出演しなかったのです。

 

吉本新喜劇の公演は通常、座長と脚本家などとの間で相談しながらキャスティングが決定するといいます。しかし、お正月スペシャルの場合は複数の座長が出演しますからそうはいきません。

 

またお正月スペシャルは吉本新喜劇の全キャストが集結することの出来る唯一の公演ですから、運営側の姿勢が顕著に表れやすくなります。

 

このお正月スペシャルに太一郎さんが出演しなかった点については、個人的な推測になりますが、運営側である吉本興業吉本新喜劇のPRにおいて「芝居」重視の座員は求めていないというメッセージを意味しているのではないかと思います。

 

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昨年行われた「よしもと新喜劇お正月スペシャル」のキャスト一覧。総人数は記録が確認できる2009年以降で最も少ない37人となった。

 

これではせっかく自身の成長のために汗をたくさん流し、色んな新喜劇座員と共演してきた公演の数々がゼロ同然となっては失望しかありません。

 

吉本興業は笑いだけに全力を尽くす人しか見ない事務所なのでしょうか。吉本興業には芸能活動の幅に関してもっと自由度を高めてもらいたいものです。

 

 

 

 

 

詳細についてはまだ未発表ですが、記念すべき20回目の佐藤太一郎企画がついに始動しました。日々熱い芝居で全力疾走する太一郎さんの今後の活躍ぶりに注目です。

 

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*1:その他にも、多数舞台が公演されています。

酒井藍座長就任公演を考える

 5月26日の座長就任発表から2ヶ月。

 

7月26日(水)から31日(月)に大阪・なんばグランド花月酒井藍座長就任公演が行われました。

"吉本新喜劇初の女性座長"という事もあり初日は数多くのメディア関係者が取材に駆けつけ、公演は連日満員となるなどの盛り上がりを見せました。

 

 しかしその一方で、インターネット上ではある人物の動向などを巡ってたくさんの意見が飛び交う事態となったのです。

 

今回の座長就任公演で一体何があったのでしょうか。

 

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全座長揃わなかった就任公演の口上

 今回の座長就任公演は以下の日程で口上が行われました。

 

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 よく見てみると、座長である辻本さんが26日のみ出演しており、小籔さんも27日のみ公演に出演しています。

 

今回の公演で6日間全てに出演しているのは現座長では藍さんを除くと内場さん・川畑さん・すっちーさんの3人だったのです。

 

ではなぜ辻本さんと小籔さんがフル出演しなかったのか。

「新喜劇タイムズ」では以前3座長公演についての記事の中で、この2人をめぐる関係について言及したことがあります。

 

 


この2人においては、これまで度々ファンなどによって不仲説が指摘されてきました。

 

今回の公演をめぐる辻本さんと小籔さんの動向についても、一部のファンの間ではこの不仲説によるものではないかとの見方が出ていました。

 

ただ辻本さんに関しては27日に30周年記念ツアーの奈良公演を控えていたという事もある為、本人のスケジュールの都合上フル出演が出来なかったという見方も出来ます。

  

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しかし本当に不仲説がウソだとすれば、ツアー翌日の28日以降も全国公演が無い限り出演する事が出来たはずです。

 

 

また今回の公演で設定された初日が、水曜日である事については、当初小籔さんのスケジュールに合わせる為なのではという見方が出ていました。

 しかし、結果小籔さんは27日(木)のみの出演となりこの見方は外れてしまいました。

 

今回の口上ではメンバーが日替りで交代したり、30日には女性メンバーのみで行われるなど、これまでの座長就任公演とは違った取り組みがされました。

 

しかしツイッターなどでは東京でのテレビ出演をメインに活動する小籔さんが1日だけ出演した事に対して批判が殺到する事態となりました。

 

吉本興業としては小籔さんを東京に拠点を置いて活動させる事によって、小籔さんをきっかけとして吉本新喜劇を東京で広げたい思惑があると見られますが、現在の活動を見る限りではそうした動きはあまり感じられません。

 

 

吉本新喜劇での全座長の共演への道のりはまだまだ遠いようです。

 

 

異例の"公演期間中"のテレビ放送

 今回の座長就任公演にあたっては7月29日(土) に毎日放送(MBS)で土曜ひる12時54分から放送している「よしもと新喜劇」が2時間特番の形で編成されました。つまり座長就任公演期間中に放送がされるという異例の形がとられたのです。

 

この編成の仕方を巡っては、29日〜31日の間に観に行く人にとってはネタバレになってしまうのではないかとの声が上がりました。

 

 しかしなぜ公演期間中に放送をする必要があったのでしょうか。

 

実はこの「よしもと新喜劇」は現在、東京ではTOKYO MXで火曜日の23:30〜0:30に放送されています。

そのTOKYO MXMBSの間での遅れネットの期間はわずか3日。つまりMBSで放送された内容が東京では3日後に放送される事になっているのです。

 

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その為、東京での放送に間に合うように公演期間中に放送をする事で藍ちゃんの座長就任公演をお祝いムード真っ只中の早い段階で東京でも見せられるようにするという思惑があったと考えられます。

 

但しMBS以外で放送される際は、特別企画などのコーナーはカットされ、本公演のみが放送されます*1

 

こうなると特別企画を無理にやる必要があったのかと感じるのですが、視聴率の低下を最小限にする為にも特別企画は必要だという判断に関係者内でなったのかもしれません。

 

 

またこの特番においては、放送前にプロデューサーがツイッターで発信したツイートの内容をめぐり、ファンからの批判が殺到し炎上する騒ぎとなりました。

 

 

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 問題となったツイート。現在は削除されている。

 

 

内容を見てみると、途中に内場・小籔・川畑・すっちー『5座長揃い踏み』とあります。『揃い踏み』と書くとなれば、6人の座長全員が揃っている表現にしないといけないはずです。

 

ところがこの表現の仕方に辻本さんのファンを中心に『明らかに辻本さんを排除しようとしているのではないか?』との声が集中し、炎上したのちツイートは削除されてしまいました。

 

 しかし辻本さんを排除しようとしてるのではないかと思われる動きはこれだけではなく、吉本新喜劇の公式サイトで掲載されるNGK公演の画像が、27日(木)になって差し替えられる事態も起きており、結果として火消しにはなりませんでした。

 

 

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公式サイトに掲載された口上の様子。上が26日(水)、下が27日(木)〜31日(月)に掲載されたもの。

©︎吉本興業/よしもとクリエイティブ・エージェンシー

 

これでは辻本さんを排除しようとしていると受け止められても仕方ありません。

 

辻本さんは1999年の座長就任から15年以上が経った今も子供や大人まで幅広い世代に人気がある座長です。

それなのに吉本興業は無理してでも手放さないといけない複雑な事情でもあるのでしょうか。辻本さんが吉本興業内で煙たがられる存在なのでしょうか。

 

そうした理由は見る限りどこにも見当たりません。

 

 

吉本新喜劇がこれからも続いていくために

 今回の藍ちゃんの座長就任公演は満員御礼の中で大成功に終わりました。しかしそれと同時に吉本新喜劇の内部で起こっているいざこざに対し、落胆した方も少なくなかったのではないかと思います。

 

今回の座長就任公演で「女性初」「史上最年少」と過剰な宣伝をされる事によって、吉本新喜劇の運営体制などに疑問を持つ人も多くなってきているのではないかと感じます。

  

藍ちゃんの座長としての船出を祝うのはもちろんですが、それと同時に吉本新喜劇がこれからも長続きしていくためにも将来の吉本新喜劇像についてファンなどの間で考えてみる必要がありそうです。

 

 

 

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©︎吉本興業/よしもとクリエイティブ・エージェンシー 

*1:特別企画の代わりに「名場面」が放送されます。

東洋経済オンラインの記事から考える吉本新喜劇

ここしばらくスケジュールが慌ただしく、1ヶ月以上にわたって更新が滞ってしまいました。新記事を楽しみにしておりました皆様にはご迷惑をおかけしましたことをここにお詫びいたします。今後、順次更新していきますのでよろしくお願いします。

 

さて、6月13日に日本有数の出版社である東洋経済新報社が運営するサイト『東洋経済オンライン』において吉本新喜劇に関するこんな記事が掲載されました。

 

 

 

今回はこの記事の内容に着目しながら吉本新喜劇の未来について独自の視点で考えてみたいと思います。

 

 

 

 

東京における吉本新喜劇の人気

 

 吉本新喜劇は2013年ごろからのすっちー扮するすち子と借金取り役の吉田裕さんによる「乳首ドリル」の爆発的な人気を皮切りに、全国へ人気が拡大し現在もその動きは続いています。

 

また最近ではアメトーークなどのお笑い番組吉本新喜劇のメンバーが出演するケースも少しずつ増えてきており、テレビ業界と吉本興業吉本新喜劇の全国化に向けてプロモーションをかけている姿勢が伺えます。

 

 

こうした「乳首ドリル」の人気などによって本場大阪のなんばグランド花月(NGK)へ足を運ぶようになったという声も聞かれ、東京における吉本新喜劇の人気が徐々に拡大しているんだなあと肌身で感じます。

 

 

では東京で吉本新喜劇を見ることができる機会はどこにあるのでしょうか。

 

 一つ目は今回の記事でも取り上げられていたように吉本新喜劇が登場するイベントに直接足を運ぶことです。2017年現在東京で吉本新喜劇が見られるイベントとしてはこの『東京グランド花月』、毎年夏の時期に行われる『吉本新喜劇小籔座長東京公演』、そして不定期ではありますが辻本座長がルミネtheよしもとで行う『コントSP』のみです。

 

吉本新喜劇のファンの中には東京から大阪に行く場合、新幹線や飛行機のチケット代・宿泊費で費用がかさんでしまう為、泣く泣く行くのを諦めたとの声も聞かれます。そうした人たちにとっては大阪でやっている吉本新喜劇を見るのに絶好の機会といえるでしょう。また吉本新喜劇を知らない東京在住の方に足を運んでもらうことによって新たなファンを獲得、さらなる人気拡大に繋げる事が出来ます。

 

しかし、吉本新喜劇を観に行くとしてもチケット代は最高で6000円。財布のひもが依然としてきつい経済状況が続く中でそう簡単に手を出せるものではありません。でも何としても吉本新喜劇を見たいという東京在住のファンの方は多いのではないでしょうか。

 

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 二つ目はテレビ・インターネットで吉本新喜劇を視聴する方法です。

東京ではTOKYO MXテレビで毎週火曜日23:30~0:30によしもと新喜劇が放送されています。火曜日の深夜になるとツイッターのタイムラインにはよしもと新喜劇を見ていると言った内容のツイートが多数見受けられ、吉本新喜劇が東京でもかなり視聴されていることが伺えます。

 

深夜に放送ということもあり、驚かれる人もいるようですね。

一方インターネットでは民放公式テレビポータル『TVer』でパソコンやスマートフォンから視聴することが出来るようになっています。吉本新喜劇に関しては内容は1ヶ月前に放送されたものになりますが毎週土曜日の午後2時から1週間限定で配信されています。

 

 TVerであれば時間・場所を問わず視聴できるので東京を含めた大阪以外に住んでいる方にとっては便利なサービスといえるのではないでしょうか。

 

 

「笑いを取ることだけに特化する」ー”マンネリ”と言われても衰えない人気の秘密

 

 吉本新喜劇は1959年に「吉本ヴァラエティ」として旗揚げを行って以来、今日まで58年という長い歴史の中で人気を博してきました。

自分自身も今年の春に大阪に引っ越してからNGKには何回も足を運んでいますが、今回の記事にもあるように笑いをとることだけに専念する姿勢が吉本新喜劇の人気を形作ってきたんだと、この東洋経済オンラインの記事を読んで改めて思います。

 

同じ大阪にある松竹新喜劇吉本新喜劇とは異なり、分かりやすい筋書きの人情喜劇を売りにしていて、内容は現代劇から時代劇まで幅広いものとなっています*1。その中には教訓を含んだメッセージ性を帯びたものや、やや難解なストーリー展開がされているものもあるといいます。

 

吉本新喜劇はそうした要素を一切省いて、誰もが楽しく笑えるものにしてきたことが長い歴史の中で人気を博してきた理由の一つなのではないでしょうか。

 

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吉本興業/よしもと・クリエイティブエージェンシー

 

 吉本新喜劇は時折「マンネリだ」「つまらない」という意見も聞かれます。確かに一見すると同じストーリーやギャグが繰り返されているように見えますが、本当のことを言うと実はそうではありません。座長によって演出などのスタイルが大きく異なっているのです。独自に分析してみると以下の通りであるといえるでしょう。

 

内場勝則→必要最小限の演出、オーソドックスなストーリー展開

辻本茂雄→「シゲオ・茂造シリーズ」や「ローテーショントーク」などのキャラ、ダンスシーン、照明やセットの階段を使った演出

・すっちー→他座員との絡みを多くする、多様なメンバーの起用

・川畑泰史→全座長のうち唯一出囃子を持つ、音ネタ

小籔千豊→主役だが脇役の立ち位置を務める、長ゼリフの多用

 

 このように座長による演出の違いが吉本新喜劇における多様性を生み、新たなオリジナリティを確立し続けているのです。

 今回新たに座長に就任した酒井藍さんもこれから公演を重ねていくごとに自分のスタイルを築き上げることでしょう。

 

 

また、吉本新喜劇においてギャグはあくまで物語の一部であり”メイン”というわけではありません。これまで数々のギャグが誕生してきましたが、いずれのギャグも物語の中で披露されたものが次第に独立して単体になるというパターンを踏んできています。これから誕生するであろうギャグも同じ道を辿ることになると考えて良いでしょう。

 

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吉本興業/よしもとクリエイティブ・エージェンシー

 

 

テレビ出演が影響?

 

 ではなぜ、吉本新喜劇が「マンネリだ」とか「ワンパターンである」と感じるのでしょうか。

 

ここ最近の新喜劇メンバーにおけるテレビ出演の動きを見ていると、すっちーを筆頭にお馴染みのメンバーが様々なテレビ番組に出演しています。そして必ずと言っていいほど「乳首ドリル」をネタの中に取り入れています。

 

そうした特定のメンバーだけがテレビ出演を続けることによって視聴者が飽きやすく感じてしまっているのではないか、そう思うのです。

 

そこにはすっちーなどのメンバーを出演させれば視聴率が上がるというテレビ局と、新しい吉本新喜劇をPRしていくためにもすっちーなどのメンバーを積極的に起用しようという吉本興業の思惑が一致していることの表れともいえそうです。

 

人によっては、吉本新喜劇にあまり真新しさをそれほど感じないために退屈だと感じるかもしれません。しかし、だからこそ惹かれる魅力が吉本新喜劇にはあります。

好き嫌いが分かれるとは思いますが、もし吉本新喜劇に対してもやもやとした思いなどがあれば是非一度観に行ってみることをおすすめします。

 

 

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今年4月に行われた夜公演のチラシ。すっちー・辻本茂雄共に子どもから大人まで幅広い世代に人気である。

吉本興業/よしもとクリエイティブ・エージェンシー

 

 

おわりに

 前回の記事(【吉本新喜劇2027 第3回】信濃岳夫の魅力について考える)をアップしたところ、数日後に本人が自身のツイッターでその記事を取り上げてくれました。

 

 

新喜劇に対する様々な思いを色んな角度から伝えようと始めたこのブログがこのような形で紹介してもらえるとは夢にも思いませんでした。このツイートをきっかけに新喜劇タイムズをご覧になった皆様には改めて感謝いたします。そしてこのブログを取り上げていただいた信濃岳夫さんにも改めて感謝申し上げます。

 

 

これからも吉本新喜劇に対する個人的な思いなどを順次掲載していきたいと思いますので、今後ともよろしくお願いします。

 

お気軽にフォローなど、よろしくお願いします。

【吉本新喜劇2027 第3回】信濃岳夫の魅力について考える

 吉本新喜劇の若手座員にスポットを当てながら、吉本新喜劇の未来について考えていくシリーズ『吉本新喜劇2027』。

今回は近年ますます注目を集める、次期座長の呼び声も高い信濃岳夫さんについて特集します。

 

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「しなちゃんダンス」が大好評!!独特の魅力を放つ若手実力No.1

 信濃さんは今から11年前の2006年に金の卵オーディション2個目で入団しました。しかし入団当初からしばらくの間は現在とは対照的に、自身が持つ要素が少なかったこともあり地味な印象を持たれ、注目を集めることはあまりありませんでした。

 

信濃さんはMBSのインタビューの中で、「自分はもともと楽屋などでワイワイ喋る事が出来るタイプではなかったけど、先輩からイジられるようになって仲良くなっていくうちに自分も変わってようになった。」と上下関係を超えて交流を深めることで舞台に対する姿勢も変わったことを明かしています*1

 

 

 そうした中、昨年8月に転機が訪れます。舞台の中で披露した独特のステップを持つダンスが若者のファンを中心に注目を浴び始めたのです。

 

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このダンスは後に「しなちゃんダンス」と名付けられ、今ではすっかり彼のトレードマークまでになりました。この独特なステップは順序さえ覚えれば誰でも出来るような気がしますが、そのステップを使って自分のものにし、その上面白くしてしまうというのは信濃さんだから出せる魅力なのではないかと思います。

 

 また最近では廻し役としての注目も集めてきています。現在の立ち位置としてはしみけんさんの数歩後ろを行くといった感じでしょうか。しみけんさんが仮に座長になったとすれば、今のしみけんさんが担う役割を信濃さんがほぼ受け継いでいくという事になると思います。

 

彼の実力はまだまだ伸びていくことでしょう。これから先の信濃さんの人気は彼だけではなく、他の座員の人気にも良い影響をもたらすかもしれません。

 

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諸見里大介吉本新喜劇2026』のワンシーン。彼の役は廻し役の王道である旅館の若旦那だ。

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単独公演では史上初の満席を達成

 5月26日(金)には単独公演『オレの新喜劇』をなんばグランド花月で行い、新喜劇と特別ゲストとして映画監督の木村ひさしさん*2と俳優のメイ・イズモトさん*3を迎え『信濃岳夫、ドラマ出演への道』と題したコーナーで多くのファンをわかせました。

 

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実は、この公演は開催される前からかなりの話題を呼んでいました。この『オレの新喜劇』を宣伝するポスター・チラシのデザインがインパクトが強いとしてかなりの注目を集めていたのです。

 

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信濃岳夫単独公演『オレの新喜劇』のポスター。肖像画風の写真とその周りを囲む黄色の文字は昭和の映画ポスターを連想させる。

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 この信濃さんの顔が特徴的なポスターはなんば周辺の飲食店などに貼られ、イベントの宣伝に大きく貢献しました。また、このポスターが果たした役目としてもう一つ挙げられるのが信濃さんの顔を覚えてもらうことに繋がったことではないでしょうか。このポスターがツイッターなどのSNSで話題になると同時に広く拡散した結果、信濃さんについてより多くの人が知ることになり、集客の増強に繋がったとみられています。

 

今回の単独公演では若手座員として極めて異例の満席を達成しました。なんばグランド花月(NGK)を満席にするというのは極めて困難で、吉本新喜劇の座員にとってそのハードルは高いどころではありません*4。しかし、信濃さんはその困難なハードルを超えたのです。

その合計人数は876人、立ち見席が出るほどだったといいます*5

 

驚くほどの熱狂ぶりを魅せたこの単独公演は大成功に終わりましたが、問題はこれからです。

 

 

座長へ近づくための険しい道のり

 信濃さんはいよいよ明日(6月20日)から諸見里大介さんとタッグを組んで初の通常公演で「仮座長」として公演に臨みます。

 

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明日(6月20日)から始まる信濃岳夫&諸見里大介による仮座長公演。NGKにおける現役座長以外のメンバーによる通常公演は、特例を除けば『8座長体制』以来約3年ぶり。

 

 単独公演では満席となりましたが、通常公演においてはそう簡単にはいきません。通常公演は漫才・コント・落語が披露された後に吉本新喜劇が公演されます。

観に来るお客さんもその分多様です。前半(漫才・コント・落語)のいずれかが目的で来た方もいれば、一見さんという方もいらっしゃいます。全員を笑わせるとなると相当高いレベルが要求されることになるのは間違いありません。

 

 

次期座長との呼び声がファンの間を中心に日々高まってきていますが、座長になるためのさらなる試練はもうすぐ始まろうとしています。この1週間の公演での経験が彼の成長にどのような効果をもたらすのか、推移を見守る必要がありそうです。

 

これからの信濃さんのさらなる飛躍に期待したいですね。

 

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*1:よしもと新喜劇│MBS 第55回 信濃岳夫

*2:監督作品に『TRICKシリーズ』、『劇場版 ATARU』、『IQ246~華麗なる事件簿~』などがある。

*3:出演作に『民王』、『99.9 -刑事専門弁護士-』など。

*4:座席数は858席。

*5:6月1日(木)の『よしもと新喜劇90』内での発言。